岡田将生"歩"の成長が見られて嬉しい…抜群な”目”の芝居を堪能したシーンとは? 『ザ・トラベルナース』第6話考察レビュー
ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)が放送中。手術場で医師を補助し、一定の医療行為ができる看護資格「NP」を持つ那須田歩(岡田将生)と、スーパーナースの九鬼静(中井貴一)の曲者コンビが命の現場で戦う。今回は、第6話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】岡田将生の”目”の巧みさを堪能できる貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『ザ・トラベルナース』劇中カット一覧
新米ナースが悪事に手を染める…。
「バズりたかったんですよ! 私の人生何もないんです。誰からも必要とされてないんです。だから一発逆転狙うしかないんですよ。分かりますか!? この気持ち!」 自身の盗撮が明るみになった際、新米ナース・中村柚子(森田望智)はそう述べた。その気持ちになるのは分からなくもないが、だからと言って人の人生を壊すのは愚行だ。ナースとして、人として、やってはならない行為であるーー。 院長の薬師丸卓(山崎育三郎)が自ら病院に招いた天才外科医・上杉基弘(三宅弘城)が病気であると知った柚子。仕事では「ポンコツナース」の烙印を押されているし、プライベートで配信している動画も誰も見てくれない…と悩んでいた彼女は「神の手を持つ 天才ドクターのヒミツ」という企画を思いつく。 院内で上杉を盗撮後、部屋で動画編集を行い、あとは投稿するのみだった。しかし、歩が部屋を訪ねてきて、動画のことがバレてしまう。
岡田将生の目の演技に震える
歩が「何勝手に人のこと撮ってるんですか?」と問い詰めていると、騒ぎを聞きつけて静がやって来た。静から上杉が病におかされていると聞いた歩は「上杉先生の病気のことを動画で暴露するつもりだったんですか?」と驚愕。ここで、冒頭の柚子の言葉につながるわけだ。 「バズりたかった」と理由を述べる彼女に対し、歩の怒りは収まらない。「ふざけるな!」と一喝したものの、柚子の態度は変わらなかった。 ここで「静かに死を持ちたい」という上杉の想いを聞いていた静が口を開く。 「上杉先生はその事実(病気)を隠しておられます。なのにあなたは人の尊厳を踏みにじって、その事実を全世界に公表しようとしているんですよ?」 歩も追随し「僕たちの仕事は、人の命と向き合って、人の人生に寄り添うことです。それがナースです。必要とされていないナースなんていません。中村さんは必要とされているんです。もし、その動画を投稿するのであれば、白衣は脱ぐべきです。その覚悟はあるんですね?」とピシャリ。柚子は反省したが…。 歩は、本気で怒り、本気で悲しみ、本気で訴えかけていたーー。彼の“目”からすべての想いを感じられたのは、岡田の演技力があってこそ。こちらは、岡田の巧みさを堪能できたシーンだった。