山本昌氏のプロ野球再開後の展望 混セ必至?!抜け出す条件は?
予想通りにパ・リーグの勝ち越しで交流戦が終わり、いよいよ明日24日から通常のペナントレースが再開される。パ・リーグは、ソフトバンク帝国を崩すのは容易ではないが、セ・リーグは首位の広島以外、5球団が借金生活という混乱状態。広島がこのまま首位を守り抜け出すのか、それとも他球団の反撃があるのか。 元中日の“レジェンド”で、評論家1年生、山本昌氏の展望は、「まだ混セが続く」というものだった。 「セ・リーグは広島から現在、最下位のヤクルトにまでチャンスがあると思う。言いかえれば、どのチームも決定打に欠けて、磐石な強さを持つチームはない。どっちもどっちなのだ。広島にしても確かに打線はいい。ルナが戻り、鈴木誠也というバッターも出てきた。しかし先発で計算が立つのは、野村とジョンソンだけでピッチャー陣がウイークポイント。彼らが調子を崩してしまうと、どうなるかわからない。特にこれからの夏場にピッチャーをコンディションを保つのは難しくなる。 ヤクルトは、エースの小川が防御率4.95で、先発、中継ぎを含めピッチャーに苦しんでいるが、山田を軸に打線に爆発力があるので、怪我の畠山が戻ってくれば、さらに打線に厚みが増して一気に6連勝してしまう可能性だってある。阪神もメッセ、藤浪、岩貞と先発に3枚はあるが、打線が意外と打てなかった。接戦を失うケースが目立つ。若手を使っているが、彼らが継続して結果を出すことは簡単ではない。だが阪神もまだ借金は4。十分に勝負できる位置にいる」 山本昌氏は、その混セを抜け出すチームの条件として考えるのが、故障者の復帰、そして故障者を出さないという戦力、コンディショニングの維持。また、中継ぎ、抑えの整備がカギを握ると指摘した。 「今年のペナントは、怪我人に左右されている。巨人も阿部、内海、大竹が戻り、マイコラスの復帰も間近で上がり目がある。横浜DeNAは、梶谷と交代するようにロペスが故障。彼がいつ戻ってくるかがキーワード。ヤクルトも、4月に右肘を手術した館山が2軍で投げ始めているし、太ももを痛めた石川にも目処が立てば変わってくる。広島も、エルドレッドが戻ってくれば、さらに打線が充実する。今後は、主力に怪我人を出さないことと、今戦力になっていない故障者の復帰が大きな影響を及ぼすと思う」 チーム防御率が4点台の巨人とヤクルトに関しては、特に故障者の復帰が浮上の肝だろう。