山本昌氏のプロ野球再開後の展望 混セ必至?!抜け出す条件は?
「交流戦でのパ・リーグのソフトバンク、千葉ロッテの好調ぶりを見ていると顕著だが、中継ぎ、抑えをどれだけ整備できるかが、混セを抜け出るチームの条件になると思う。広島は、中崎につなぐ中継ぎにジャクソン、ヘーゲンズを使ってゲームを組み立てているが、ポイントはここ。阪神も、ドリス、藤川が中継ぎで頑張っているが、マテオが不安定。中継ぎに新外国人を獲得しているが、このあたりの整備が課題だろう」 広島はジャクソン、ヘーゲンズからストッパー、中崎へつなぐ必勝パターンに、さらに九里を先発から回して補強するなどしているが、11日、12日の楽天戦では、そのヘーゲンズ、中崎が打たれて連敗を喫していた。左の田中、三上から山崎康へつなぐ勝利方程式のある横浜DeNAは、打線が低調でリードを守りきる展開を作れず6連敗中。巨人にしても、マシソンの出来は日替わりで、ストッパーの沢村も一本調子の危うさがある。阪神は、「プレミア12」で来日経験のあるサターホワイトを獲得、不安なブルペンを補強したが、コントロール主体のツーシーム投手で、日本のボールや野球にどう対応できるか未知数である。 ヤクルトは、オンドルセクにつなぐ前の秋吉、ルーキで、すでに5敗するなど、まだ昨年優勝した原動力となったロマン、オンドルセク、バーネットのような磐石ブルペンを整備できないでいる。 ただ、山本昌氏の古巣、中日は、交流戦での救援防御率が1点台。連続無失点記録を続けていた田島へつなぐ中継ぎ陣に安定感が生まれ始めている。中継ぎ、抑えの整備がセを抜け出す条件とするならば、中日はその条件を満たすチームになる可能性が高い。 「中日も浮上の目はある。チーム防御率が示すようにピッチャーがよくなっている。先発では、戻ってきた大野、ジョーダン、吉見がしっかりとしているし、ネイラーも投げ始めていると聞く。ここに若松が上がってくれば、計算の立つ先発が6枚揃うことになる。 うしろは田島に安定感があり、その前の、又吉、小川、岡田らがさらに整備されれば、勝ちパターンを確立できる。課題は打線。ナニータは少し想定外の活躍だったが、一度調子を落としていたビシエドが再浮上してきているし、大島、平田にも安定感があり、故障していた高橋周平も帰ってくる。そうなると打線の層も厚くなる」 首位の広島は、本拠地マツダでの阪神戦からスタート。山本昌氏の古巣・中日は、神宮でのヤクルト戦、巨人は、横浜に乗り込み横浜DeNAと対戦するカードだ。