松山市で314棟が浸水被害…なぜ記録的大雨に?冠水道路を走行する危険性
松山市で特に被害が深刻だったのは城北エリアです。大川と久万川で氾濫の危険度が高まったとして、一時、警戒レベル5「緊急安全確保」が発令されました。
潮見公民館: 「内水氾濫の要因が大きい前の川はギリギリ越えなかった。裏の水路は道路と同じ高さの水路が通ってる。そこがあふれてこっちに流れてきた」 大雨の翌日、その城北エリアでは復旧作業が行われていました。 潮見公民館: 「(去年7月の大雨が)15センチくらいなんですけど今年はさらに15センチ高くあがったので25センチ以上に」 避難所にも指定されている潮見公民館は、去年7月の大雨でも床上浸水の被害に見舞われました。 現地の自主防災会によると、この近くで大きな川が直角に合流しているほか、周囲よりも少し低い場所に公民館が建っているということです。 自主防災会の人: 「避難所の状況をHPで見たら潮見公民館から小学校の方に変わっていた。ここが浸かったので水害のときの避難としては不適格と思う」 こちらの松山市祝谷にある理容室では、隣接した川が溢れ浸水。水路の合流部分で水嵩が高くなったと言います。 理容こんどう 近藤公子さん: 「湯築小学校の方から道後の方から来る、そして上から来る(2つの川)合流する角度が私の所にちょうど入って来るようになっている」 突如襲った記録的な豪雨。なぜこの時期に、愛媛でこれほど雨が降ったのでしょうか…
【スタジオ】 松岡キャスター: 水口さんです。普段あまり大雨にならない松山で記録的な豪雨となりました。理由は何なのでしょうか? 水口気象予報士: 土曜日の朝の時点で低気圧や前線付近に発達した雨雲がかかっていました。 この低気圧は元々台風だったこともあり、暖かく湿った空気を大量に持っていて、前日の時点でも1時間に40ミリの激しい雨を予想していました。 しかし予想よりも暖かく湿った空気を運ぶ上空の風が強かったことと、比較的短い時間で移動して抜けていく予想だった雨雲が停滞したことが記録的な雨の要因と言えそうです。 伊予灘に注目してください。西から入ってきた雨雲が次々に発達しライン状となって、松山市北部から今治にかけて流れ込み続けます。