乗り方次第で……エスカレーターは「危ない乗り物」に 薄いスカートやサンダル…“夏場”に注意ナゼ 巻き込まれたら?
■2018~2019年の事故は1550件
藤井貴彦キャスター 「今回の事故の原因は分かっていませんが、一般社団法人日本エレベーター協会によると、2018~2019年の2年間で起きたエスカレーターの事故は、1550件に上ります。2003~2004年は674件で、増加傾向にあります」 「1550件の事故の原因の半数以上である805件を占めているのが、乗り方不良です。手すりを持っていない、止まらずに歩いていたことなどが原因となっています。私たちができることを考えます」
■「非常停止ボタン」の場所と使い方
小栗泉・日本テレビ解説委員長 「まず知っておいていただきたいのが非常停止ボタンです。エスカレーターの側面や下の方にあります。エスカレーターの安全を研究する、文京学院大学の新田都志子名誉教授によると、エスカレーターにはこうした非常停止ボタンが必ず設置されています」 「もし自分や誰かがエスカレーターに巻き込まれた場合、乗り降りする近くにこのボタンがあるので、周りの人を呼ぶよりも前にこのボタンを押すのが大事だということです」 「新田名誉教授は『日頃からこのボタンの位置を確認してほしい』と話しています。このボタンを実際に押す時には『今から止めます! ボタン押します!』などと周囲に声をかけ、乗っている人が転ばないようにしましょうということです」
■異常が検知されにくい物とは?
藤井キャスター 「私たちが気をつけるのはもちろんですが、自動停止するシステムもありそうですよね?」 小栗委員長 「異常が起きた時に自動停止するシステムは既にあります。今回の事故とは別のメーカーですが、例えば日立ビルシステムの場合、サンダルくらいの厚さや堅さのある物が挟まった場合、止まるようになっているということです」 「ただ、薄いスカートなどだと異常が検知されにくく、止まらない場合もあるそうです。そうした時は非常停止ボタンを押してほしいとしています」 「これからの季節、サンダルや、薄いひらひらしたスカートなどをはく機会も増えると思いますので、挟まらないように、必ず黄色い枠線の中に立つようにしましょう」 「日立ビルシステムの担当者は『エスカレーターは乗り方次第で安全ではなく、危ない乗り物と認識してほしい』と話していました」