ロッテに勝利して歓喜する日本ハムの選手たち　＝エスコンフィールド北海道（撮影・福島範和）

プロ野球のクライマックスシリーズ（CS）ファーストステージ（3試合制）は14日、エスコンフィールド北海道でパ・リーグの第3戦が行われ、レギュラーシーズン2位の日本ハムが3位のロッテに5―2で逆転勝ちして対戦成績を2勝1敗とし、8年ぶりのファイナルステージ進出を決めた。 【写真】試合終了後、日本ハム・新庄剛志監督を祝福するロッテ・吉井理人監督。このあと、吉井監督の来季続投が発表された 日本ハム5―2ロッテ（14日、パ・リーグCSファーストステージ） 最後の打者を日本ハムの5番手・宮西が三ゴロに打ち取ると、新庄監督は両手を突き上げて喜んだ。ロッテに先制を許しながらも、日本ハムが鮮やかな逆転勝利でファイナルステージに進出。負けられない大事な一戦で、シーズン中から手塩にかけて育ててきた〝新庄チルドレン〟が躍動した。 2点を追う三回2死二、三塁の好機に、3番清宮は同点の2点適時打を右前へ。この日は2安打2打点と存在感を示した。今季は規定打席に未到達ながらも、打率3割、15本塁打と成長の一年となった25歳は「みんなとまだ野球をやれることが幸せ」とお立ち台で涙をぬぐった。 2－2の同点で迎えた七回2死一、二塁では、3年目の9番水野が勝ち越しの適時三塁打。今季は遊撃手として105試合に出場した24歳は「（自分の）結果よりも、勝ちにこだわりたい」と言葉に力を込めた。 思い切った采配も光った。今季20セーブを挙げた田中正を五回2死から2番手で早々に起用すると、満員の本拠地がどよめいた。「感動させる采配も監督の仕事」と指揮官。短期決戦では定石にとらわれない大胆な采配で、パ・リーグ覇者のソフトバンクに挑む。（浅野英介）