12年ぶりに復活。デザインイベント『DESIGNTIDE TOKYO』が示す先とは?
2000年代初頭に東京のデザインシーンを揺り動かしたイベントがついに再始動。彼らが変革をもたらしたいと考える、デザインの“潮目”とは? 【フォトギャラリーを見る】 1997年にはじまった『東京デザイナーズウィーク』を皮切りに、『HAPPENING』『東京デザイナーズブロック』『MIST』『DESIGNTIDE TOKYO』『100%デザイン東京』と、1990年代後半から2000年代初頭にかけての東京は、次々にデザインイベントが巻き起こる精力的な時代だった。 多くのイベントは、メーカーやショップのプロモーションを意識したトレードショーに近いものだったが、デザイナーの活動に主体を置いた『DESIGNTIDE TOKYO』は、しっかりと熱量を持ったコンテンポラリーデザインに触れられる場として、海外のメディアからも注目される骨太のイベントだった。
そんな『DESIGN TIDE TOKYO』は「新たなビジョンと創造する力をもって、次のステージを準備したい」という宣言とともに、2012年に突然休止。そこから12年の時を経て、この年末に再び活動を再開すると発表した。 再始動する『DESIGN TIDE TOKYO 2024』では、ジャンルを超えたクリエイターが空間を共有し、作品を発表することで、改めて「デザイン」という言葉の定義を超えて思考したいという思いとともにプログラムを構築。MAIN EXHIBITION、企画展『描像するサテライト』、トーク、マーケットといった4つのコンテンツを展開していく。
「MAIN EXHIBITION」では、柴田文江、二俣公一といった日本のトップクラスのデザイナーから若手、さらに韓国、台湾、スウェーデン、イギリスの海外勢など、公募と推薦によって選出された世代や領域を超える32組が出展。 一方で、アーティストの太田琢人がキュレーションを担当する企画展『描像するサテライト』では、アーティストやデザイナーの個人に根ざす「作品を生み出す動機の深さ」を考察。これから先の活躍が期待される次世代の8名が一堂に集結する。