【毎日書評】1日にやるべきタスクは6つに絞る。仕事のムダを減らす習慣とは
ピックスリーとアイビー・リー・メソッド
一日にやるべきことをいくつに絞るべきかについて、有名なメソッドには次の2つがあるそうです。 ① ピックスリー:一日にやるべきことを3つに絞る ② アイビー・リー・メソッド:一日にやるべきことを6つに絞る (105ページより) 前者はFacebook創設者のマーク・ザッカーバーグの姉であるランディ・ザッカーバーグが提唱したもの。後者は、経営コンサルタントのアイビー・リーによるもので、100年以上使われている歴史があるのだそうです。 シングルタスクの考え方でいえば、一日にやるべきことは少ないほうがいいということになるでしょう。そのため、一見すればピックスリーのほうがよさそうにも思えます。 ただ、ここで注意すべきは私たちの集中力がどれくらい持続できるのか、という点です。集中力の持続時間に関しても多くの研究がすでに行われており、約15分、40分、はたまた数秒というものがあり、多くの研究の結論では、おおむね「1時間以内」となっています。たとえば、ミス防止の科学の分野で有名なノーマン・マックワースの実験では、注意力を保てるのは約30分とわかっています。(105~106ページより) 多くの方は一日8時間以上働いているでしょうし、人間の集中力が1時間も持たないのだとすれば、ピックスリーが提唱する「一日にやるべきことを3つ」は少なすぎるかもしれません。 一方、アイビー・リー・メソッドのように一日にやることを6つとした場合、ひとつのことに費やす時間は1時間と少し。人間の集中力の時速時間と適合しています。こうした理由から、著者は「一日にやることを6つに絞る」ことをすすめているのです。(104ページより) 減らす習慣を持つことで、必然的に脳の負担も減り、思考もシンプルかつ明快になっていくものだと著者は述べています。仕事に臨むうえで、なによりも大きな価値を持つのは「時間」だからこそ、本書を参考にしてみるべきかもしれません。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: フォレスト出版
印南敦史