毎年3割増と安定成長をキープ ノーズショップ代表が語る20代がけん引する日本のフレグランス市場
消費者の香りに対する解像度がアップ
WWD:好調なブランドは?
中森:前年比40~50%増と絶好調なのがフランス発「メゾン マティン(MAISON MATINE)」だ。専属のイラストレーターがいて、フレグランスごとにボトルにはユーモラスなイラストが描かれているのが特徴。面白いネーミングや性別問わず使用できる香りで、価格も手頃なためファーストフレグランスに選ばれることもある。お風呂上がりのようなフレッシュな香りの“プンプン”、お茶系の“ワルニ ワルニ”などが人気。ピーチをベースにした“あらしのうみ”は、新定番ともいえるトップセラーだ。同じく、フランス発「エッセンシャル パルファン(ESSENTIAL PARFUMS)」も同40~50%増と好調。一流調香師が手掛けるニッチでこだわりのある香りなのにも関わらず、価格も比較的手頃。ニッチフレグランスが高くなりすぎた今、高品質のものを手に取りやすい価格でという創業者の姿勢が支持されている。人気の香りは、“ナイス ベルガモット”や“ボワ アンペリアル”など。人と違う香りを探している20代の購入者が多い。日本で約10年程度輸入販売しているイタリア発「ラボラトリオ・オルファティーボ(LABORATORIO OLFATTIVO)」は同10~20%増。ムスクの柑橘系で爽やかだが、香り立ちが変わる穏やかな香りの“ニードユー”やエジプト神話の中の神聖な花の香りの“ヌン”などが好調。夏は、シンプルだが深みのあるブラッドオレンジの香り“アランチア・ロッサ”が人気。長年販売しているということもあり、人気が安定している。
WWD:好調ブランドの中心価格帯は?
中森:フルボトル(50mL~100mL)で2万~2万円半が中心価格帯。10mLのミニボトルやディスカバリーセットなど、1万円前後のものはトライアルやギフト需要で動く。
WWD:ここ最近人気のフレグランスの傾向は?