アメリカ最大規模のベーシックアパレル「フルーツ オブ ザ ルーム」の歴史に裏付けられたアメリカンスタンダード
スウェットシャツのルーツ
ここでFTLジャパンが保管しているデッドストックのアイテムを見ていこう。まずは1950年代のスウェットシャツから。通称、“前V”と呼ばれる首元のガゼットにセットインスリーブの袖付き、4本針ミシンを使ったいわゆるビンテージスウェットと呼ばれる基本型のようなスウェットシャツの基本型のようなアイテムだ。
970年代になると、フリーダムスリーブと呼ばれるアームホールの切り替えが袖まで延びて、脇にリブがついた仕様へと時代でディテールの変化が見られる。
そして生地を売っていたころのなごりのように、当時もトレードマークのステッカーが商品に貼られて販売されていた。
現在スウェットシャツは、ブランドのヒストリーを継いだアメリカ企画のヘビーデューティなボディ「Super Cotton Sweat(スーパー コットン スウェット)」を用いたものが定番的なアイテムのひとつとなっている。
歴史を受け継ぎながらいまの時代に必要とされるポケットTシャツ
FRUIT OF THE LOOMは長い歴史のなかで過去の名作を継承しつつも、いまの時代にあったもの作りというのも欠かさずに行っている。現在日本で人気となっているポケットTシャツについて伺っていこう。
「現在FRUIT OF THE LOOMはアメリカ本社、ヨーロッパ支部、そして弊社など、さまざまな国や地域に拠点があり、それぞれの国のニーズやトレンドに合わせた商品が存在します。 そのひとつがヨーロッパの企画で作られた『SUPER PREMIUM(スーパー プレミアム)』というTシャツなのですが、このアイテムに胸ポケットをつけた、『SUPER PREMIUM POCKET TEE(スーパー プレミアム ポケット ティー)』というものを日本限定でリリースしています。 『SUPER PREMIUM』をベースに選んだのは、6オンスのアメリカ産コットン『COTTON USA(コットン・ユーエスエー)』を使い、『Classic Fit(クラシック フィット)』と名付けられた少しルーズなシルエットが現代っぽく、さらには首リブに『LYCRA(ライクラ)』という伸縮性に優れた比較的伸びにくいポリウレタン繊維を用いているなど、次なるスタンダードなアイテムに適したボディだという理由からです。 1980年代に本国のFRUIT OF THE LOOMがポケットTシャツに力を入れていた時期があり、もちろんその歴史は受け継ぎつつ、いまの日本のトレンドに合わせたアイテムになっています」
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