AKB48グループ総監督・倉野尾成美 20周年イヤーに宣言「歴史をぶっ壊してやる!」
節目の結成20周年イヤーに突入したAKB48。東京・秋葉原の劇場が完全リニューアルされ、新公演もスタートした。秋元康総合プロデューサーから“黄金期再来”を期待される中、48グループ総監督の倉野尾成美(24)にインタビューを敢行。倉野尾は「歴史をぶっ壊してやる!って感じが出てきた。もう歴史に潰されることはない」と言い切った。 ――新劇場で新公演「ここからだ」公演がスタート 倉野尾 劇場も公演も新しくなって、私たち自身が「ここからだ!」と言わざるを得ないのを強く感じています。 ――責任を感じながらも倉野尾さんの表情は明るい 倉野尾 そうですね。時代を築いてきた先輩方が卒業されて、ここ2、3年で多くのメンバーが加入して本当に新しく生まれ変わった。ずっと世代交代は言われてきたけど、いよいよ自分が一番上の世代になってきて、吹っ切れるしかないと言った方がわかりやすいかもしれません。 ――少し前まで黄金期を取り戻さなきゃと、メンバーから悲壮感みたいなものを感じたが… 倉野尾 AKBには代表曲はいっぱいあるし、歌い継いだり歴史をつなぐことは大事。でも、やっぱりそれだけじゃ終わってしまう。自分たちの世代が生み出していくタイミングだからこそ、今は生き生きしちゃってるのかもしれないです。 ――前田敦子さん、大島優子さんなどの名前を持ち出して比較されてきた 倉野尾 やっぱりオリジナルと比べられて、落ち込んでる時間も多かった。ただ、新劇場で新公演がスタートして…ある意味、歴史をぶっ壊してやる!って感じが出てきて気持ちいいぐらいです。私たちがどうにかして先に進むしかないし、もう歴史に潰されることもないのかな、と。まったく新しいメンバーになっていますし、私自身は今を面白いと思っています。 ――秋元康さんは「ここからだ」公演に“ここから第2黄金期を迎える”の意味を込めた、と。新公演の会見では、倉野尾さんが「東京ドームを目指す」と、2014年以来となる夢の舞台への思いを明かした 倉野尾 総監督になって目標を掲げた方がみんなの気持ちが一つにまとまるかなと感じていました。ただ、軽はずみに言っていい言葉じゃない。どこかのタイミングで言おうと。スタッフさんみんなが新公演を大事にしているとビシビシ伝わってきて、ここで「東京ドームを目指す」と言わなきゃいけないと。公演のゲネプロで言いましたけど、公演前にメンバーと円陣を組んだとき「東京ドームという言葉を私はここで言おうと思います」と伝えました。メンバーみんなの視線が真っすぐで優しかったのを覚えています。みんなもそういう気持ちで劇場のステージに立ってほしいです、と言いました。 ――結成20周年イヤー 倉野尾 歴史をぶっ壊す覚悟ですけど、もちろん歴史を大切に、と思っています。去年は劇場リニューアル期間に、卒業された多くの先輩方が公演にゲスト出演してくださって、先輩方の強さをすごく感じた。一番最後にゲスト出演してくださったたかみな(初代総監督の高橋みなみ)さんは、現役と思うくらいの気迫で踊っていて、改めてAKBの重みやすごさを感じた。20周年の日(12月8日)は、まさにAKBの歴史と向き合う日になるかもしれないです。 ――AKBの代名詞は「会いに行けるアイドル」で、ファンとの触れ合いも大事に。今はSNS全盛時代だ 倉野尾 私の一つの目標は今のメンバーで代表曲を作ること。SNSでバズれば、いろんな人の耳に届くことにもなる。ただ、劇場を止めることは絶対にあり得ない。会いに来てもらう場所は私たちの根っこの部分。専用劇場があって、日々の公演を重ねることでスキルアップにもつながる。メンバーとしてもダンスや歌のパフォーマンスやMCなど成長できる場。公演ごとにメンバーが替わって、日々成長していく姿を見せるのがAKBで、魅力だと思います。いろんなスタッフさんから聞くんですけど、卒業生と仕事した時に「対応力がすごいよね」と。劇場では日々課題が降りかかってきて、嫌でも成長する。 ――改めて伝えたいことは 倉野尾 2、3年前のAKBとは本当に変わっている。変わることへの賛否があると思いますけど、変わるグループだからこそドラマもある。入ってくる子みんなカワイイですし、まだまだ一皮むけるメンバーがいっぱい。あの子、成長したなとか感じると思うので、AKBのドラマをぜひ見てほしいです! ☆くらのお・なるみ 2000年11月8日生まれ、熊本県荒尾市出身。14年にAKB48「チーム8」の熊本県代表として加入。18年「ジャーバージャ」でシングル初選抜入り。21年に新チーム4のキャプテンに任命される。24年3月から4代目総監督に就任した。
東スポWEB