ブラックストーン、事業証券化で資金調達も-サンドイッチ店買収で
(ブルームバーグ): 米投資会社ブラックストーンは、米サンドイッチチェーンのジャージー・マイクスの過半数株を取得する資金を証券化市場で調達することを検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によると、ブラックストーンはジャージー・マイクスの事業証券化(WBS)の拡大を検討している。非公開の取引だとして関係者は匿名を条件に述べた。借り入れによる資金調達に関する協議はまだ初期段階で、詳細が変更される可能性もあるという。
ブラックストーンは19日、ジャージー・マイクスの株式取得で合意したと発表。債務継承を含めて同社の価値を約80億ドル(約1兆2000億円)と評価した。
ブラックストーンの広報担当者はコメントを控えた。ジャージー・マイクスの広報担当者はすぐにはコメント要請に応じなかった。
事業証券化では、企業がフランチャイズ料を含む資産の大半を担保に、比較的低コストで資金を調達する。レストランチェーンやフィットネスクラブ、フランチャイズ店舗を多数展開する企業がよく採用する手法だ。証券化は、企業が元金を一括ではなく時間をかけて返済できるように設計されている。
プライベートエクイティー投資会社はほとんどの場合は、買収資金の調達にシンジケートされたレバレッジドローンか高利回り債市場、またはプライベートレンダーを利用するが、一部はWBS市場に目を向けている。
レストランチェーンのサブウェイは今年、ロアーク・キャピタル・グループによる買収の資金調達で、33億5000万ドルの事業担保証券を発行した。
ジャージー・マイクスは2019年と21年にそれぞれ5億ドルを事業証券化で調達している。いずれもグッゲンハイム・セキュリティーズが手掛けたとブルームバーグが以前報じていた。
グッゲンハイムの広報担当者はコメントを控えた。
原題:Blackstone Eyes Securitization Market for Jersey Mike’s Buyout(抜粋)