井原満塁弾!星野完封!県内屈指の進学校・県立浦和が昨夏8強の春日部東に完勝【24年夏・埼玉大会】
<第106回全国高校野球選手権埼玉大会:浦和 4-0 春日部東>◇15日◇2回戦◇県営大宮球場 【トーナメント表】埼玉大会 17日までの結果一覧 雨天の中行われた県営大宮球場・第1試合は、昨夏ベスト8の春日部東 vs 浦和高校。 先発は浦和高校がエースの星野 優心(3年)、一方の春日部東はエース左腕の福田 遥大(3年)ではなく背番号10の右腕・滝沢 柊介(3年)が登板し試合が始まる。 試合は序盤から浦和高校ペースで進む。 浦和高校は2回表、一死から木村 龍ノ介(3年)がレフト前へポトリと落ちるヒットを放ち出塁すると、続く星野もライト前ヒットを放つ。さらに、8番・廣澤 朝陽(3年)の犠打が内野安打となり一死満塁とすると、二死後、1番・井原 佑輔(3年)がレフトスタンドへ満塁本塁打を放つ。 これで楽になった浦和高校・星野は自らの投球術で2回以降も春日部東打線を手球に取る。 一方の春日部東・滝沢も3回以降立ち直り浦和高校打線を封じていく。 春日部東の反撃は8回裏、一死から代打・戸村 雅唯(3年)が死球で出塁すると、二死後、1番・郷 愛慈(3年)もレフト前ヒットを放ち二死一、二塁とする。だが後続が倒れ無得点に終わる。 春日部東は最終回も、この回先頭の曽利 翔吾(3年)がセンター前ヒットを放ち出塁すると、二死後、6番・林 優心(3年)も四球を選び二死一、二塁とする。さらに続く真下 健太郎(3年)もショートへの内野安打を放ち二死満塁とチャンスを広げるが、後続が倒れ万事休す。 結局、浦和高校・星野が9回被安打5で完封勝利を飾り4対0で昨夏ベスト8の春日部東を破り初戦を突破した。 まずは春日部東、先発・滝沢は3回以降は無失点に抑えるなど8回7奪三振も2回の一球が痛恨であった。 「エース福田は春先に肩の怪我がありなかなか状態が戻ってこなかった。彼は先がある身なので無理はさせられない。2試合目くらいで間に合えばと思っていた。最後流れを持ってくるには遥大(福田)が持ってこいと送り出した。滝沢は一番計算できるので先発。出来は良かった。2回はバント処理のミスなども繋がって、井原君には速い球で追い込んだが打たれた球が甘かった。4点は重かった。嵌った感じ。6回に得点できなかったことが大きかった」(日下部監督) と、一球の怖さを見せつけられた試合となった。勝ち上がり昨夏も先発として活躍したエース福田を再度先発マウンドに立たせることは叶わなかった。 一方の浦和高校も確かに井原の満塁本塁打のアドバンテージは大きかったが、この日はエース星野が良く投げた。 「よく守ってくれた。星野はコントロールの子なので四死球でためるということがなかったのでよかった。井原は1本は打ってくれると思っていたがまさかあそこまでとは。二塁打、三塁打が多く本塁打はたまに出ますが、今日は公式戦ならではのアドレナリンが出たんじゃないですか(笑)。井原はショートですし先頭でよく出ますし、チームを引っ張るリードオフマン。旧チームでは下位を打っていましたが、新チームになり自分が引っ張らなければという意識が出てきた。よく練習はしてます。完封ですし確かにこれ以上ないですが、もう少し低い打球が打てればと思います。うまく修正してくれれば」(藁谷監督) と、エースの好投と井原の満塁弾に目を細めるも、すぐに次戦を見据える。 「インハイの甘い球をしっかり叩けたので打った瞬間行ったと思った。夏大前の練習試合でチャンスに回ってくる回数が多くなり下位が出たら自分が返す形ができた。コンポジットバットで芯に当てる練習はしてきた」(井原) と、星野、井原の投打の柱が次戦以降もチームも引っ張ることができれば自ずと道は開けるであろう。次戦の活躍にも期待したい。