【陸上】全日本実業団対抗で虚偽のエントリーが発覚 他にも出場資格のない複数選手の出場認め「再発防止を図る」
日本実業団陸上競技連合は11月6日、今年9月に岐阜で行われた第71回全日本実業団対抗選手権において、「資格審査の不備」により、出場資格を保有していない複数選手の出場を認めていたことを発表した。 日本実業団連合が発表したお詫びとお知らせ全文 日本実業団連合はそうした事態が判明した経緯について説明。関係者から同大会に出場した選手のうち1名が「出場資格を満たしていない可能性がある」という情報が同連合に寄せられ、改めて当該選手の資格確認を行ったところ、「実際には出場していない競技会の結果記録をもとに虚偽のエントリー申請を行っていた」ことが判明した。 そのため、同連合はエントリー選手全員の資格について再確認したところ、「当該選手を含む、計6名の選手が出場資格を保有していなかった」と判明。その6名中、当該選手を含め4名は出場し2名は欠場したという。 同大会への参加資格を得るためには、前回優勝者の他に、有効期間内において公認競技会での「参加標準記録」の突破や「地域実業団選手権8位以内」などを満たす必要がある。 虚偽のエントリーをした当該選手以外の5選手は「申請時の記録は確認できた」が、参加標準記録に届いていない、もしくは他に必要となる要件を満たしていないという状況だった。 資格審査については通常は各地域実業団連盟で行っているというが、「一部連盟での資格審査が機能しておらず、資格記録や要件についての詳細な確認を怠っていたことが原因」とコメントし、一連の事態を受けて「ご迷惑をお掛けいたしました関係各位に深くお詫び申し上げます」と謝罪した。 なお、虚偽のエントリー申請をした選手1名は大会へのエントリー自体を抹消し、同大会以降の実業団の大会について「暫定的な資格停止」とし、正式な対応は別途協議する。 その他の5名については「申請時の記録は確認できていること」「結果的に資格審査の不備が原因で出場に至ったこと」により、エントリーを特別に認め、記録等の抹消は行われない。入賞選手や対抗得点への影響はないという。 同連合は、「各地域実業団連盟ならびに当連合における資格審査体制の再構築とともに、Webエントリーシステムの見直し等を行い、申請時ならびに審査時に、改めて、自動も含む多重のチェックを行う」と、再発防止に務めていくとしている。 ※誤字を修正しました
月陸編集部