2歳戦開幕から3カ月 新種牡馬リーディングと見えてきた産駒の傾向とは?
2歳戦が始まって3カ月が経った。今年も新種牡馬の産駒が続々と勝ち上がっているので、このタイミングでJRAのファーストシーズンサイアーランキングを紹介したい。 【写真】サートゥルナーリアこれまでの軌跡 夏競馬が終わった段階で、大方の「本命」だったサートゥルナーリアが首位に立っている。2歳全体でもエピファネイア、キズナ、モーリスに続く4位だから、前評判通りの好スタートと言えるだろう。28頭が出走して、勝ち上がりは8頭。昨年の同時期のスワーヴリチャードは35頭が出走して、勝ち上がりが10頭だから、率としては五分といえる。 量はもちろん、質もいい。新潟2歳Sには2頭が出走して、コートアリシアンが2着、マジカルフェアリーが4着に健闘した。ここまで牡馬は13頭が出走して勝ち上がりが2頭だから、牝馬に比べると出遅れている。その理由はおそらく仕上がりの遅さ。牝馬に比べると牡馬は緩さが目立つのだ。逆に言えば、牡馬はここからグングンと良くなってくるはずで、秋以降は勝ち上がりが増えるに違いない。 2位はアドマイヤマーズ。現役時代に同期だったサートゥルナーリアとの戦いが、種牡馬としても続いている。25頭が出走して、勝ち上がりが8頭だから、勝馬率ではサートゥルナーリアを上回っている。自身はマイラーだったが、配合次第でスプリンターから中距離馬まで出るだろう。そして3位はタワーオブロンドン。こちらは5勝のうち4勝が1200m、残り1勝も1400mだから、明確に短距離向き。馬体を見ても、父に似て筋肉質で、いかにもスプリンターという馬が目立つ。 4位はナダルで、現役時代を海外で過ごした馬としては最上位となった。こちらは母次第で芝ダートの適性が分かれる印象。ざっくりといえば、母の父がサンデーサイレンス系なら芝向き、同じくミスタープロスペクター系ならダート向きだ。そして5位はモズアスコット。こちらも芝ダートの適性は馬それぞれで、いずれは父同様の二刀流も出てくるだろう。 他にもシスキンやフィエールマン、ルヴァンスレーヴなど、注目の新種牡馬は数多い。それぞれの産駒の特徴を早くつかみ、少しでも馬券につなげてほしい。