岩手山 火山の状況に関する解説情報
仙台管区気象台は13日、「岩手山 火山の状況に関する解説情報 第20号」を発表しました。 【写真を見る】岩手山 火山の状況に関する解説情報 これによりますと、 <火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 西岩手山の想定火口から概ね2kmの範囲では大きな噴石に警戒してください。 岩手山周辺の傾斜計やひずみ計、GNSS連続観測では、2024年2月頃から山体の深いところの膨張を示す地殻変動が観測されています。 JAXAの衛星「だいち2号」の11月21日の観測データを用いた国土地理院によるSAR干渉解析結果では、大地獄谷周辺及び岩手山西部周辺において約1年の間に衛星に近づく変動が見られますが、最近約1か月間ではノイズレベルを超える変動は見られません。大地獄谷周辺の変動は、大地獄谷付近のごく浅いところの膨張を示していると考えられます。 黒倉山付近で発生している微小な火山性地震は10月下旬以降、発生頻度がやや高まっていましたが、11月7日頃からは低下しており、今期間も少ない状態で推移しました。その他の岩手山周辺における地震活動にも大きな変化は認められません。 引き続き西岩手山(大地獄谷・黒倉山から姥倉山)の想定火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。 西岩手山の想定火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 また、噴火時には火口の風下側では火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 とのことです。
IBC岩手放送