【エリザベス女王杯】激走馬の「3つの条件」を発見 完全一致のコンクシェル、モリアーナに注目
3つの激走条件とは?
エリザベス女王杯をバシッと仕留めた記憶がない……というファンは多いはずだ。なぜなら、かなりの波乱傾向だから。これまでに3連単の7桁配当が2回。過去10年に限っても7桁配当が1回、6桁配当が3回もあるので、一筋縄ではいかない。 【エリザベス女王杯2024 推奨馬】実績・実力・末脚はNo.1! 歴戦のGⅠ馬がクリアの条件を満たす(SPAIA) しかし、馬券を買いづらいかというと、そんなことはない。結論からいえば真逆で、実は積極的に穴を狙いたいレースなのだ。その理由は、好走する伏兵には3つの共通項があるから。順番に見ていこう。 <エリザベス女王杯 単勝6番人気以下で馬券に絡んだ馬> 2014年 3着ディアデラマドレ(4歳) 前走GⅡ府中牝馬S1着 2015年 1着マリアライト(4歳) 前走GⅡオールカマー5着 2016年 2着シングウィズジョイ(4歳) 前走GⅡ府中牝馬S7着 2017年 2着クロコスミア(4歳) 前走GⅡ府中牝馬S1着 2018年 2着クロコスミア(5歳) 前走GⅡ府中牝馬S5着 2019年 2着クロコスミア(6歳) 前走GⅡ府中牝馬S5着 2021年 1着アカイイト(4歳) 前走GⅡ府中牝馬S7着 2021年 2着ステラリア(3歳) 前走GⅠ秋華賞6着 2021年 3着クラヴェル(4歳) 前走GⅢ新潟記念3着 2022年 2着ライラック(3歳) 前走GⅠ秋華賞10着 ※過去10年 対象とするのは過去10年、6番人気以下で馬券に絡んだ10頭だ。一つ目の条件は「3~4歳馬」であること。18年に5歳、19年に6歳で連続2着となったクロコスミアを除く8頭が該当した。17年の2着も含め、史上2頭目の同一GⅠで3年連続2着となった〝ステイゴールド産駒のタフネス牝馬〟は例外中の例外。人気薄の高齢馬は苦戦必至と考えたい。 二つ目の条件は「前走がGⅠかGⅡ」だ。こちらは10頭のうち、21年3着のクラヴェルを除く9頭が当てはまった。 そして三つ目の条件は「前走が10着以内」だが、なんと10頭全てがクリア。ちなみに前走11着以下から馬券に絡んだのは11年3着のアパパネが最後なので、人気に関係なく、ガラリ一変での好走は相当難しいレースといえるだろう。 それでは今年の登録馬をチェックしてみよう。3つの条件を全てクリアしたのはコンクシェル、モリアーナ、レガレイラの3頭。上位人気必至のレガレイラは除くとして、残りの2頭には要注目だ。 コンクシェルはメンバー的に単騎逃げが濃厚。過去5勝が1800m以下なので、2200mの距離に不安が残るが、マイペースなら残り目があっていい。 一方のモリアーナはコンクシェルと真逆の末脚特化型。近走は展開や枠に泣くレースが続いているが、昨年の紫苑Sの鮮やかな差し切りが示すように、決め手はGⅠレベル。流れが向けば突き抜けても不思議ない。 どちらを買う? と問われれば、個人的にはモリアーナに託すつもり。単勝と上位人気5頭への馬単、馬連流しで勝負したい。 《ライタープロフィール》 逆瀬川龍之介 国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
逆瀬川龍之介