今日の気温は「39度」だけど、部屋に「モバイルバッテリー」を置きっぱなしで出掛けるのは危険? エアコンは“つけっぱなし”にすべきなの? 火災のリスクについても解説
夏が暑いとはいえ、長時間出掛けて留守にするときまでエアコンをつけているという人は少ないのではないでしょうか。しかし、閉め切られた室内は日中かなりの高温になっており、家電に影響を及ぼすことがあるのを知っていますか? 本記事では、意外と知られていない「暑さの家電への影響」と、日中エアコンをつけっぱなしにした場合の電気代を解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
高温で壊れやすい家電
夏に、高温が原因で壊れやすい家電というのは意外とたくさん存在します。主に次のような家電ですが、どれも多くの家庭に置かれているものばかりです。 ・エアコン ・冷蔵庫 ・DVD(BD)レコーダー ・液晶テレビなどのAV機器 ・モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池使用機器 エアコン、冷蔵庫は電気屋で「夏に壊れ、慌てて買い求められる」商品として筆頭に挙げられます。DVD(BD)レコーダーや液晶テレビ、タブレットなどは高温多湿に弱く、直射日光が当たっていないのに調子が悪いということがあります。 リチウムイオン電池は家庭内の多くの家電で使われています。スマートフォン、モバイルバッテリー、加熱式たばこ・電子たばこ、携帯ゲーム機、電気シェーバー、電動歯ブラシ、ロボット掃除機、デジタルカメラなどが代表的なものです。
モバイルバッテリーの動作温度範囲は0~35度。発火の危険があるのは45度以上
モバイルバッテリーなどに利用されているリチウムイオン電池は、使用方法を誤ると発火することが知られています。東京消防庁の管轄内では令和3年度中にリチウムイオン電池関連から出火した火災が141件、うち建物の全焼が5件もありました。中でも火災原因として最も多いのがモバイルバッテリーです。 モバイルバッテリーを安全に使用できる温度を「動作温度範囲」といい、製品の説明書に明記されています。調べたところ、A社の製品は動作温度範囲が0~35度、B社の製品は0~40度と違いがありました。お使いの製品の説明書を一度確認してみましょう。 一方、発火しないための上限温度は45度とされています。特に、直射日光が当たる窓辺、高温になる車の中には放置しないようにしましょう。 湿度にも要注意です。リチウムイオン電池は高温だけでなく多湿にも弱いので、浴室・脱衣所での使用は危険です。また、機器が熱くなったからと保冷剤で冷やすのは機器内部の結露を招き、故障の原因となります。