定年帰農に最大150万円 徳島県佐那河内村 企業の定年延長で就農者減
50歳以上の新規就農者を独自支援
企業の定年延長で全国的に定年帰農者が減少する中、徳島県佐那河内村は新たな給付金を創設した。村へU・Iターンしたシニア世代の新規就農者を対象に、最大2年間で150万円を給付。村へ戻って農業を始める際の資金として活用してもらう。 村は、「定年退職後に村へ戻ってきた人の多くが、農業を始める元手に困っている」(産業環境課)と指摘。国の「農業次世代人材投資資金」の対象外となる、50歳以上の新規就農者を独自に支援することで、農家を確保したい考えだ。 給付金は、2024年4月以降に村に転入し、農業経営を開始・継承する50~66歳が対象だ。村外に5年以上住民票があることが条件となる。 給付期間は最大2年間。1年目に100万円、2年目に50万円を支給し、農機具や肥料の購入や施設・農地整備などに充ててもらう。事業費は300万円で、初年度となる24年度は3人程度の受け入れを想定している。
日本農業新聞