年収600万円ですが、毎月私の貯金から2~3万円補てんしないと生活費が足りません。妻は育児が忙しくて働けないというので副業を始めるべきでしょうか?
Aさんは年収600万円の会社員、妻は専業主婦で子どもは2歳です。 毎月の生活費が赤字で、Aさんの貯金から2~3万円補てんしないといけない状況なので、妻にパートすることを提案したところ「育児が忙しくてできない」とのことでした。 家計のどこを見直せばいいか、アドバイスがほしいとのご相談です。
【家計の見直し】収支を確認する前に2つのお約束
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員の平均年収は523万円でした。年収600万円のAさんは、平均より少し高めです。お子さまがいるとはいえ、まだお金がかかる年齢ではありません。毎月の生活費が赤字ということは、家計にムダな支出が潜んでいるかもしれません。 家計を見直すというと、まずは収支の確認をするのが鉄則です。その前に2つのお約束をお願いします。 1つは、夫婦で一緒に収支を確認することです。家庭は小さな会社を経営しているのと同等です。外で働くことと家庭を守ることは別のことと思われがちですが、会社の共同経営者が役割分担をしているだけです。 どう稼ぎ、どのようなものにお金を使うか、何を優先させるかを考え、会社(家庭)を成長させていくよう経営していく必要があります。家計が赤字だから食費を減らせばいい、などと短絡的な考えでは家族経営がうまくいくはずがありません。夫婦で家計収支の共通認識が必須です。 もう1つは、収支は最初ざっくり確認することです。最終的には細かい家計管理も必要になってきますが、最初から収支を1円単位で細かく確認しようとする「お金が合わない」とつまずき、前に進めません。ざっくりと大枠でお金の流れを確認することから始めましょう。
ざっくり収支の確認をする
一般的な会社員の場合、年収から税金、社会保険料などが控除されます。賞与なし、給与のみとして計算すると、年収600万円の手取り年収は約460万円、月額にすると約38万円です。毎月2~3万円補てんしているので、支出は多めにみて毎月約41万円です。 次に、支出の内訳を確認していきます。記憶の新しい先月の支出を、夫婦で書き出していきましょう。支出は、毎月ほぼ同じ金額がかかる「固定費」と月によって変動のある「変動費」の大きく2種類に分かれます。 固定費として、住居費(住宅ローンの支払い、家賃)、光熱費(電気、ガス、上下水道)、通信費(スマホ代、固定電話代、インターネット代)、保険料、車両維持費、教育費、サブスク費(定期購読や継続購入の費用)などがあります。変動費として、食費、日用品費、交際費、趣味娯楽費などがあります。