「雨漏り当然」「ワイパーは飾り」「排ガス臭くて当たり前」! これを苦難とも思わなくなってこそ一流の旧車乗りだった
●ドアが閉まらない!
ドアは閉まるんです。結果的に。たまにうまく閉まらず、半ドア状態になったりもします。何度も開け閉めしたり、あんまり強く閉めるとほかのところが壊れそうだし、見た目にもカッコ悪い。偶然なのか奇跡なのか、たまに「ストーン!」っと、絶妙な手応えで閉まることがあります。 その感覚を体に覚え込ませて、次にドアを閉めてみると今度はうまくいかない。「気にしはじめるとキリがないけれど、そんなもんです」と思えるようになると、いよいよ悟りの域に達している証かもしれません。
●排ガスが臭い!
エアコンはもちろんのこと、クーラーすら装備されていないクルマも珍しくないのが旧車の世界。一応装備されているけれど、送風口からは生ぬるい風が……。そうなると窓を開けて走ることになります。エンジンを始動後や信号待ちなど、ふとしたときに排ガスの臭いが車内になんてことも。 同乗者からは不評かもしれませんが、オーナーからすれば「いい匂い」であることも!? ほどほどにしないと一酸化炭素中毒になってしまうので注意が必要です。
●コンディションが一定ではない!
「コンディションが一定ではない」ことをもっとも実感できるのは、エンジンのコンディションではないでしょうか。それもキャブ車をはじめとするインジェクション仕様でないエンジンであればなおさら。 いつもより吹き上がりがいまひとつ、アイドリングが安定しないといったトラブルを予感させる状況から、1年に1度、あるかないかというくらい気もちよくエンジンが吹き上がることもあります。この違いを実感できるのはオーナーと、愛車の面倒を見ている主治医くらいでしょうか。
●家族の理解が得られない!
四半世紀、あるいは半世紀以上の前の古いクルマを慈しみ、調子がいまひとつであればすぐに主治医のところへもち込み、日がな一日は朝から晩までクルマいじり……。こんなことを繰り返していたら、ほとんどの場合、家族には理解してもらえません。現代の、故障知らずでしかもメンテナンスフリー。真夏でもエアコンがガンガン利く。それが一部の高級車ではなく、ほぼすべての日本車に当てはまります。 これってすごいことです。それなのに、わざわざ手間と維持費がかかる古いクルマに乗るなんて理解ができない! いや、むしろその感覚のほうが正常なのかも。ここは黙認してもらえるだけでヨシとすべきかもしれません。