リップル社に約183億円の罰金命令。SECの要求より94%減額で、CEOは「リップル・業界の勝利」と報告
リップル裁判は最終局面に
リップル裁判においてアナリサ・トーレス(Analisa Torres)判事が、リップルラボ(Ripple Labs)に約1億2500万ドル(約183億円)の民事罰金を支払うよう8月7日命じた。 ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所にてトレース判事は、リップルラボによる1278件の取引が連邦証券法違反にあたるとして、約1億2500万ドルの民事罰金が課されると判断。同罰金を米証券取引委員会(SEC)に30日以内に支払うよう裁定した。また判事はリップルラボに対し、米国証券法に違反することを「恒久的に禁止する」と命じている。 またトレース判事は、リップルラボが法に違反したとは判断していないが、「裁判所は、リップルが命令の境界を押し広げようとする意欲は、(まだ一線を越えていないとしても)いずれ一線を越える可能性を示していると判断する」とも述べている。 SECは当初20億ドルの罰金及び罰則を科すよう裁判所に求めていた。これに対しリップル社は6月13日、SECとテラフォーム・ラボ(Terraform Labs)との和解を引用し、SECの民事罰が「不当」であると主張する裁判資料を提出。同社はその中で罰金は1,000万ドルを超えるべきではないと主張していた。 その後SECは6月16日、罰金の金額を1億260万ドルに下方修正していた。 ●「リップルの勝利」 リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は8月8日Xにて、「SECは20億ドルを要求したが、裁判所は彼らの要求を94%減額した。 これはリップル、業界、そして法の支配にとっての勝利だ。 XRPコミュニティ全体に対するSECの逆風はなくなった」とコメントしている。 リップル社の最高法務責任者スチュアート・アルデロティ(Stuart Alderoty)氏も「裁判所が課した1億2500万ドルの罰金を受け入れる」とコメントしている。
髙橋知里(幻冬舎 あたらしい経済)