デュラントが代表通算得点記録を更新…ナイキが粋な広告で祝福「KDは悪いやつか?」
8月7日(現地時間6日)、パリオリンピック男子バスケットボールのアメリカ代表は準々決勝でブラジル代表を破り、準決勝へと駒を進めた。この試合で、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)はアメリカ代表の通算得点を494に伸ばし、WNBAで活躍したリサ・レスリーのもつ488得点を上回り、歴代最多記録を更新した。 デュラントが生涯契約を交わしているナイキは、今回の偉業を粋な方法で祝福した。試合後、ナイキはニューヨークなどの主要都市にデュラントの写真を大きくフィーチャーしたビルボードを展開し、次のようなフレーズを添えた。 「KDは悪いやつか?いや、彼は最高に悪いやつ(BADDEST)だ」 英語で“悪い”を意味する「BAD」の最上級は本来「WORST(最悪)」となるが、「BADDEST」と表記することで、非常に優れた様子や格好良い人物を賞賛するスラングとして使われる。 また、この「悪いやつか?」というフレーズは、ナイキがパリオリンピック開幕時に公開した動画が元になっている。スポーツ界を代表するアスリートの映像とともに「私は、悪いやつなのか?」という自問自答が繰り返されるこの動画は、アスリートが情け容赦なく争い、自分が一番だと信じて疑わない様子を「悪いやつ」と表現した巧みな演出もあって世界中の注目を集めた。 この動画には、NBAからレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)が登場しているものの、デュラントの姿はない。おそらく各国の代表選手をフィーチャーするためなのだろうが、デュラントはこの動画の公開後、自身が起用されていないことに対してSNSで以下のようにコメントしている。 「ナイキ、教えてくれ。僕は悪いやつか?」 デュラントからのこの問いかけに対し、ナイキは考えうる最高の方法で返答したと言えるだろう。オリンピックのキャンペーン動画に登場しなかったことを受けたデュラントの言葉を逆手にとって、デュラントを「最高に悪いやつ(BADDEST)」と称賛し今回の偉業を祝福したのである。 通算得点記録更新も「全ては金メダルのため」と試合への強い意気込みを示したデュラントだが、自身4度目となるオリンピックでの金メダル獲得なるか。アメリカは8月9日に準決勝でセルビアと対戦する。
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