【フェラーリV12を捨て去り、4ローターエンジンをスワップ】フェラーリ・テスタロッサをベースにRE雨宮のノウハウを惜しみなく注ぎ込んだスペシャルチューニングマシン爆誕!
面影なしのレーシングフォルム! RE雨宮イズム全開のロータリー・テスタロッサ BASE CAR:フェラーリ・テスタロッサ/1989年型 【画像15枚】エアロダイナミクスに基づく機能美あふれるレーシングスタイル、オーバーハングの短縮&サイドビューも刷新なフォルム、フェラーリ純正V12を捨て去り、4ローターを大胆スワップしたエンジンなど、超絶カスタマイズが施された1台 なんじゃこりゃ~? 長いし、低いし、幅あるし。 国産でも外車でもこんなカタチの市販車なんて見たことないし、レーシングカーやコンセプトモデルにまで範囲を広げても、検索結果はゼロのまま……。 つまり、この世に1台しか存在しないスペシャルマシンってことになるのだが、ベースはかのフェラーリ・テスタロッサ。 エンジンはまさかの4ローター、そして製作は大御所RE雨宮とくれば、中身にも外身にも見せ場がワンサカ。 “ニッポンのチューニング技術、ここにあり”を高らかにうたう、とっておきマシンの見参だぁーっ! ガワから見ていくと、「どこがテスタロッサベースやねん?」と言いたくなるほど、イタリア生まれの面影はナシ。 純正部品で残っているのは、ガラス類とAピラーだけ。 前後のオーバーハングどころか、ホイールベースのサイズまでも変えたというから、フェラーリらしさは完全にデリートされたと言っていい。 代わりにボディを覆うのは、RE雨宮とオーナーがトークセッションを繰り広げた末に生み出した、丸みを帯びた流線形ボディ! 実はRE雨宮、今でこそロータリーエンジンの神様として世界中のマニアの尊敬を一身に集めているが、創業当時は鈑金塗装屋サンだった。 だからこそ、エンジンもさることながら、ボディの美しさに対してもかなりの審美眼をお持ちなのだ。 また、数々のレースにも参戦した経験から、空力に関してのノウハウも山積みで所有。 そのため、ただ差別化するためだけのプレスラインやパーツなんて何ひとつない。 ワンオフのヘッドライトからルーフやサイドのダクト、リアフェンダーのプレスラインからテールエンドの処理までの、何から何まで理にかなった形状になっているという。 そんなボディの主な材料はFRP。力がかかる部分にはカーボンやカーボンケブラーも使って、剛性を高める配慮も忘れない。 そして、お待たせしましたっ! 雨宮らしさ丸出しの4ローターエンジンにも触れておきましょう!! エンジン自体は2ローターの13Bエンジンを、海外製のキットを使って合体。 それをスバル・レガシィ用6速マニュアルと合わせるのだが、マウントは小倉クラッチに製作を依頼し、ツインターボによる800ps(!)をガッツリ受け止めるキャパのデカさもあわせ持つ。 こう言われると、乗りにくそーな気がするものの、下からトルクが出るようなチューニングをしてるんで、扱いにくさはないとのこと。 ボディもエンジンも“あり得ない”ハズなのに、それを“あり得る”にしてしまうRE雨宮の底ヂカラに、本誌読者一同、改めて最敬礼させていただきますっ! 『カスタムCAR』2022年5月号掲載 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
カスタムCAR 編集部
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