【解説】新潟県中越地震から20年 “余震1000回以上”で避難生活長期化 いま見直したい「日頃の備え」とは
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震度7を記録した新潟県中越地震から20年。この地震では68人が犠牲となり、避難者はピーク時には10万人を超えました。背景にあるのが繰り返し起こる大規模な“余震”。この災害から学び、日頃用意すべきものは。社会部災害担当・藤吉有咲記者が解説します。【週刊地震ニュース】
■関東で立て続けに震度3の地震
10月14日から20日までの期間、国内で震度1以上の地震は33回ありました。 ▼10月14日午後7時45分、東京都などで震度3を観測する地震がありました。震源は東京湾で、地震の規模を示すマグニチュードは4.5、地震の深さは71キロでした。 ▼10月16日午後5時53分には、茨城県などで震度3を観測する地震がありました。震源は茨城県南部で、マグニチュードは4.3、深さは47キロでした。 ▼10月18日午後1時38分、青森県などで震度3を観測する地震がありました。震源は岩手県沖で、マグニチュードは5.4、深さは40キロでした。
■新潟県中越地震から20年 余震活動多発で被害拡大
23日で、新潟県中越地震から20年がたちます。 2004年10月23日午後6時前、新潟県中越地方を震源とする地震が発生しました。震源の深さは13km、地震の規模を示すマグニチュードは6.8で、現在の新潟県長岡市で震度7を記録しました。この地震は、浅いところの断層がずれて発生した、典型的な「直下型地震」です。 内陸部を震源とする直下型地震では、津波は起きにくい一方で、私たちが暮らす真下で地震が発生するため、建物の被害などが大きくなることが特徴です。この地震でも、大規模な地盤崩壊があったほか、道路が寸断されたことで多くの集落が孤立しました。
また、走行中の上越新幹線が脱線するという、衝撃的な事故もありました。営業運転中の新幹線が脱線したのは、これが初めての事例でした。 そしてこの地震の特徴は、規模の大きな“余震”が長期間にわたって発生したことです。
この新潟県中越地震では、最初に震度7を観測する地震が発生した後、震度1以上の地震が1000回以上発生しています。そして、地震後わずか1日の間に震度5弱以上の地震は13回も発生しました。 気象庁の会見で度々、「最初の地震から1週間程度は、同程度の規模の地震に注意するように」と呼びかけていますが、まさにそうした活動があったケースでした。