「24年夏ドラマ」“期待度ランキング”上位3作品、第1話は実際どうだった? 徹底レビュー
■期待度第3位『海のはじまり』 『silent』製作陣チーム×目黒蓮が再タッグで贈る重厚な人間ドラマ
7月から続々とスタートし、今年のラインナップも出揃った夏ドラマ。小説&コミックの実写化作品や根強いファンを持つ脚本家によるオリジナル作品、さらに人気作待望の続編に至るまでバリエーションも豊富なドラマが目白押しだ。今回は、クランクイン!が事前に実施した2024年「期待の夏ドラマ」ランキングTOP10で上位にランクインした作品の第1話をレビューしていこう! 【写真】2話以降も見続けたい「夏ドラマ」ランキングTOP10 2022年10月期に放送され、社会現象的なヒットとなったドラマ『silent』の脚本家・生方美久と演出の風間太樹、さらにプロデューサーの村瀬健が再結集し、主演にSnow Manの目黒蓮を迎えたのが、現在放送中のフジテレビ系月9ドラマ『海のはじまり』。 『silent』では健常者と中途失聴者の恋愛を描き、続く『いちばんすきな花』では男女の恋愛と友情をモチーフにした群像劇を生み出した生方。完全オリジナルとなる最新作で彼女が挑んだテーマは“親子の愛”。大学生活を経て印刷会社に勤務する夏(目黒)を主人公に、亡くなったかつての恋人・水季(古川琴音)や、交際中の恋人・弥生(有村架純)、そして水季が遺した幼い娘・海(泉谷星奈)が織りなす人間模様を、キャスト陣の繊細な演技と美しい映像で表現していく。キャストには大竹しのぶ、池松壮亮、西田尚美、木戸大聖が名を連ねている。 第1話では、水季の死を知った夏が葬儀に出席。そこで彼は、水季の母・朱音(大竹)から海が自分の娘であることを知らされる。大学時代、夏は水季から人工妊娠中絶に対する同意書にサインをするように求められた。彼女の妊娠を知った夏は、1人で不安にさせてしまったことを謝りながら「他に選択肢はないの?」と問いかける。しかし水季の意思は硬い。その後、水季は大学を辞めてしまい夏に別れを告げることになる。 それぞれに複雑な事情を抱えた登場人物たちの思いを体現する実力派キャストによる抑制の効いた芝居と、それを引き出す演出が見事。出演者の見応えのある演技から目が離せない要注目作だ。