アイルランドのゴフスセールに潜入！ 世界一のトレーナーに日本種牡馬について直撃！／三嶋まりえ奮闘記
【三嶋まりえ奮闘記・第１０回】
１日はアイルランド、カラ競馬場近くで行われるゴフスセールへ。 午前１０時スタートのセリですが、１時間前からセリ場の朝食会場には、多くの人が集まっていました。ブレックファーストとコーヒーで朝の時間を楽しんだあとは、いよいよセリのスタートです。 【写真】壮観なゴフスセールの会場 上場番号１は、Mehmads×Taawfanの牡馬。徐々に値段が上がると、２６万ユーロ（約４１００万円）で取引されました。先週行ったフェアリーハウスのタッターセールとは桁が１つ違いました。 セリでは「スポッター」と呼ばれる係員の人たちにサインを出して、購入意思を伝え、競っていきます。面白いのは、先週のタッターセールでも、今回行ったゴフスセールでも、今誰がビットしているのかまったくわからないこと。かなり注意深く見てもわからないんだから、スポッターの人はどうやって判別しているのか…。どうやら人によって競る時の定位置があるそうで、その人がその場所にいれば、〝競る〟ということがスポッターに伝わるんだとか。
Ａ・オブライエン師を直撃すると…
この日の最高取引価格は、８５万ユーロ（約１億３５００万円）。Blue Point×Bloomfieldの牝馬でした。高値で取引されていたのは、現役時代にＧⅠ４勝を挙げ、２０１９年の欧州最優秀賞スプリンターに輝いたブルーポイントの産駒。日本でも同産駒のマックアルイーン（牡２・木村）が９月１日の新潟芝１４００メートルでデビュー勝ちを決めて、ＪＲＡ初勝利を挙げています。 セリ会場には、ジョセフ・オブライエン師やエイダン・オブライエン師、凱旋門賞３勝のマイケル・キネーン騎手や、サッカー・元イングランド代表のマイケル・オーウェン氏などたくさんの人の姿が。 エイダン・オブライエン師はディープインパクト産駒のオーギュストロダン、ハーツクライ産駒のコンティニュアス、ロードカナロア産駒のエクスタティックなど日本の種牡馬から活躍馬を多数輩出。日本の種牡馬の産駒の特徴を聞くと「日本のいい種牡馬を見ているし、繁殖牝馬も送っている。アメリカでいい種牡馬も日本でいい種牡馬もトライしている。その中で日本のスタリオンから来た馬は、喉がきれいで丈夫で精神的に強い馬が多い。すごく品のいい馬が多い」と話してくれました。 取材もたくさんできて、充実した１日になりました。
三嶋 まりえ
