綾瀬はるか、強い女性から一転、お転婆なお姫さまへ どう演じ分けている?
女優・綾瀬はるかが、今度はモノクロ映画から色のある世界に舞い降りた「お姫さま」を演じる。映画「今夜、ロマンス劇場で」のジャパンプレミアが18日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた。2月10日の公開に向けて綾瀬と初共演する坂口健太郎をはじめ、中尾明慶、本田翼、石橋杏奈、武内英樹監督が登壇し、ファンからの声援に応えた。
モノクロ映画から飛び出したお姫さま 王女感を出すために、映画を観て研究
同作は映画監督を夢見る青年・健司(坂口)と、映画館「ロマンス劇場」にあったもう誰も観なくなった映画『お転婆姫と三獣士』の中から飛び出してきたお姫様・美雪(綾瀬)との切ないラブストーリー。 モノクロの姿で色のある世界に舞い降りた、美雪はまるで映画『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーンが演じたアン王女のよう。しかし、お転婆でわがままなのはまだいいけれど、健司を「しもべ」と呼んで高慢な態度をとったり、少しでも触れようとすれば棒で殴りかかったりする。しかし、それには深い理由があった。“人のぬくもりに触れたら消えてしまう”から、そんな態度をとっていたのだった。
綾瀬は美雪の王女感を出すために、ヘプバーンの作品などを観て、「所作や体の軸をあまり動かさずに歩くこと」などを研究したという。 相手役の坂口もクランクインのときから綾瀬がお姫さまの衣装を着ていて「その瞬間から、美雪姫でした」と大絶賛だった。 また、綾瀬扮する美雪は白黒映画のドレスを含め、25種類のクラシカルな衣装をすてきに着こなしている。その時々で選ばれた色とりどりの衣装は、美雪の心情に合わせて色味を変化させていくなど、色の表現には徹底してこだわったという。
最近は「強い女性」の役が多かった
今回の王女・美雪では、「意外に、逆に強くなりすぎないように気をつけました」という。最近の綾瀬は大河ファンタジー「精霊の守り人」の精悍で男勝りなバルサ役や、昨年秋の連続ドラマ「奥様は、取り扱い注意」の元特殊工作員の伊佐山菜美役など、アクションで目立ち話題になることが続いた。 しかし、もともとはテレビドラマ版「世界の中心で、愛をさけぶ」のヒロインで白血病にかかってしまう廣瀬亜紀役をはじめ、「JIN-仁-」では一途な橘咲役など、ロマンティックなヒロイン役も定評のある女優なのだ。日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『海街diary』では長女・香田幸役を演じたが、しっかり者で心優しい幸役が評判だった。