キャンプ場に将来のシンボルツリーを植えてみた|アウトドアタウンときがわで里山遊び#14
キャンプ場に将来のシンボルツリーを植えてみた|アウトドアタウンときがわで里山遊び#14
「アウトドアといえば、ときがわを思い浮かべるような”アウトドアタウン”にしたい! 」。そんな思いを抱き、地元の人を巻き込みながら日々さまざまな活動を行なう、野あそび夫婦のアオさんこと青木達也さんが、ときがわの自然の楽しみ方や、そこで暮らす魅力的な人たちなどを紹介します。
キャンプ場に将来のシンボルツリーを植えてみた
キャンプ民泊「NONIWA」の施設に、ずっと足りていないと思うものがあった。それは”シンボルツリー”という存在だ。落ち着いたらいつかは植えようと思っていたら5年が過ぎてしまったが、今日がその日だ! という謎の衝動に駆られ、10本ほどお気に入りの植木をまとめ買いした。 早速持ち帰って植えてみようと思ったのだが、冷静に考えると10本植えるのはなかなかの労力。(そういえば植物屋のレジの人、これ植えるの大変だね~とボソっと言ってたような……)そして10本もあるから、もはやどれがシンボルツリーかわからない。まぁ、みんなシンボル的な存在にきっとなってくれるだろう。 まずはスコップで穴を掘り、木を仮置きしてみる。木のどの面を見せたいかがとても重要なので、この位置決めはエリーとふたりで慎重に行なった。次に軽く土を入れて水を流し込み水極めという作業をし、地中杭と麻紐で倒れないように固定したら、土を被せて足で踏み固める。最初は10本も大変だと思ったが、木が立った瞬間の達成感が癖になり、作業は全然苦にはならなかった。 そういえば木を植える作業をしていると、近所の人がのらぼう菜とタラの芽を持ってきてくれた。どちらも春のときがわ町を代表する食材だ。のらぼう菜は聞き慣れない人も多いかもしれないが、名前からくる印象とは裏腹に、どんな料理でも美味しく食べることができる。ちなみに、のらぼう菜はときがわ町のゆるキャラにもなっている。名前は「のラビたん」といって、耳がのらぼう菜のウサギのキャラクターだ。 話が少し脱線してしまったが、里山に住んでいるとあらゆる場面で季節を感じることができる。せっかくなら自分たちのキャンプ場も季節感を大切にしたいので、季節ごとに楽しめる植物を選んで購入した。 入口の看板の近くには春には黄色い花が咲くアカシア・ブルーブッシュ。そのとなりにシマトネリコも植えてみた。シマトネリコは、カブトムシやクワガワが集まるらしいので、夏は子どもたちが楽しめるかもしれない。母屋のアプローチ近くにはクロモジと山紅葉を組み合わせて少し和の雰囲気でまとめてみた。秋になるとクロモジは黄色く紅葉するらしいので、赤くなった山紅葉と並んだらどんな風景になるのか楽しみだ。季節の変化を楽しめる暮らしというのは、案外ぜいたくなのかもしれない。そんなことをふと思った春の1日。 ■Profile|青木達也(アオ) レンタル・レクチャー付きでキャンプ体験ができる施設「キャンプ民泊NONIWA」と、暮らしとアウトドアをテーマにしたお店「GRID」を埼玉県ときがわ町で運営。「野あそび夫婦」という夫婦ユニットでキャンプインストラクターとしても活動。監修「ソロキャンプ大事典」。
ランドネ編集部