オーストラリアから来た（左から）ケイトさんと娘のジョディさん【写真：Hint-Pot編集部】

　日本人のマナーの良さや、ルールを守る姿に驚く訪日外国人は少なくありません。初訪日のオーストラリア人親子は、到着初日から日本特有の雰囲気に感心。オーストラリアとの違いを実感していました。いったい、どんな光景を目にしたのでしょうか。 【写真】オーストラリア人が母国と「全然違う」と感じた日本の接客の写真 　◇　◇　◇

自転車レンタルで京都を散策

　初めて日本へやってきたという、オーストラリア人のケイトさんと娘のジョディさん。40年来の親友から、「13年前に一度訪れた日本を、今度は子どもたちと訪れたい」と誘われ、2家族総勢8人で旅行を楽しんでいます。 　滞在予定期間は3週間で、すでに東京、大阪、京都などをめぐりました。京都では、レンタサイクルで街中を散策したそうです。 「毎日、かなりの距離を自転車で移動しました。街がとても美しかったです。伏見稲荷やいろんな神社、お寺を回りました」 　気軽に移動しながら、数多くの神社仏閣を訪れることができて大満足のケイトさんとジョディさん。日本ならではの光景に、すっかり魅了されていました。

「アイコンタクトや人との距離の詰め方が全然違います」

　そんなふたりは、日本を観光するなかで、日本特有の雰囲気を感じたといいます。 「どこへ行っても穏やかで、整っていて、混雑した場所でも静かなのに驚きました。そう感じた理由は、丁寧な作法だったり、人々の動き方だったり、そういうところにあると思います」 　ケイトさんは日本の雰囲気になじめるよう、「できるだけその空気の中へ自然に入れるように、意識して動いています」と、郷に入っては郷に従えの精神で過ごしているといいます。そのなかで、感激したこともありました。 「到着初日にレストランへ行ったのですが、お店の中に入って、ついいつもの癖で、店員さんを探しながらずんずん進んでしまったんです。そしたら、入り口でまず待ってくださいねと丁寧に言われて。アイコンタクトや人との距離の詰め方が、オーストラリアと全然違います」 　日本人が、駅のホームや飲食店などで静かに列に並び、順番を守る様子に驚く外国人観光客は少なくありません。ケイトさんは、秩序が保たれた日本の光景に強く胸を打たれたようです。 　また、娘のジョディさんも、日本とオーストラリアの違いを実感していました。 「オーストラリアのほうが、圧倒的に人が少なくて、店も少ないのに、人の多い日本のほうが歩きやすいし、お店も回りやすい。周りのことを考えずに歩いている人が少ないからかなと思っています」 　オーストラリアの総面積は日本の約20倍ですが、人口はおよそ6分の1といわれています。広大な国土が広がり、人口密度も低い母国よりも断然、日本のほうが快適に過ごせることにとても驚いていました。 　違いを感じながら、日本の旅を楽しんでいるふたり。残りの滞在でも、日本の良いところをたくさん見つけてほしいですね。