子の教育費がかかるので「ずっと節約」しています。節約ばかりで疲れてしまったのですが、楽になる方法はないでしょうか?
子どもの養育費がかかるため、ずっと節約を続けていて疲れてしまったという人も多くいるのではないでしょうか。節約する意識を持ち続けるのはよいことですが、ストレスがたまり、その反動で支出が多くなる可能性もある点に注意が必要です。 本記事では、節約意識を持つ注意点や、無理なくできる節約のポイントなどについて解説します。
節約意識が逆効果を生む可能性も
家計のために節約意識を持って生活することはよいことではあるものの、節約意識が高い人のほうが年間支出は多くなる可能性がある点に注意が必要です。 株式会社博報堂(東京都港区)の博報堂買物研究所が行った「値上げ・物価高騰に関する生活者調査」(調査期間:2023年9月~10月、調査対象:15~69歳の2万3878人)によると、お菓子・スイーツ、アルコール飲料、調味料、パン・シリアル、インスタント食品の項目において「節約意識が高い人のほうが、節約意識が低い人よりも年間支出額が多い」という結果が明らかなことが分かりました。 安い商品を購入している分、購入頻度や購入個数が多くなる傾向があるとも推察されていることから、節約意識による我慢がかえって支出を増やしている可能性があるといえるでしょう。 ただし、同調査結果では、メニュー専用調味料や料理の素、冷凍食品、清涼飲料水やミネラルウオーターにおける年間支出は、節約意識が高い人のほうが低い人に比べて少ないことが分かっています。 これらのことから、節約意識が支出を抑えることに役立っている部分もありますが、嗜好(しこう)性の高いものの出費は高くなる傾向がある点に留意しましょう。
無理なくできる節約を続けよう
節約意識を高めすぎたがゆえに反動で嗜好品などの支出を多くしないためにも、無理のない範囲でできる節約を続けることが大切です。節約は買い物における支出を抑える以外にも、家庭でできる工夫も数多くあります。家庭では、電気代やガス代の節約を意識的におこなうとよいです。 経済産業省資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、夏季および冬季の家庭での電力消費が特に多い日の電力の割合を見ると、エアコン・冷蔵庫・照明を合わせた消費電力量は、5割以上を占めていると分かります。 エアコンは設定温度を上げることで、電力消費量を抑えることが可能です。また、冷蔵庫内の温度を控えめに設定したり、使っていない部屋の照明は切ったりするなど、少しの工夫で節電効果が期待できます。 また、ガスの節約も心掛けるとよいです。ガスコンロの火が鍋底からはみ出ないようにしたり、鍋に火をかけるときはふたをしたりしましょう。経済産業省北海道経済産業局のホームページでは、自宅で実践できるスマートクッキングと省エネ・節電法の実践動画を公開しているので、そのような情報を参考にするのも一つの方法です。