天然熊肉料理と最上級猪ロース ワイルドな「2大ジビエ」食べ比べて 丹波篠山の老舗料理旅館が冬季限定コース料理
兵庫県丹波篠山の名物「ぼたん鍋」発祥の宿ともされる老舗料理旅館「近又(きんまた)」(丹波篠山市二階町)が、山の幸ともいえるジビエ(野生鳥獣肉)を堪能できる冬季限定のコース料理を提供している。「2大ジビエ! 天然熊肉料理と最上級猪ロース肉ぼたん鍋コース」で、期間は来年3月31日まで。ワイルドなイメージの2種類の獣の肉を食べ比べできる。(堀井正純) 【写真】天然熊肉を使用した料理 篠山城下町にある「近又」は、創業400年の歴史を誇る老舗。幕末の志士・桂小五郎(木戸孝允)も訪れたとされる。現在は、輸入車販売などを手がける「ジーライオングループ」(神戸市)に属している。 市観光協会などによると、猪肉(ししにく)をみそで煮込んだ鍋料理は明治期に同市内で誕生した。「ぼたん鍋」の名は戦前からあったが、1945年ごろ、「近又」が猪肉をボタンの花に似せて盛りつけ、全国に広がったとされる。 コースでは、岐阜産などのツキノワグマの肉を、低温で淡いピンク色に仕上がるようにしゃぶしゃぶ仕立てにし、カツオだしと野菜で仕上げた1品と、国産の最高級の猪肉(ロース)を、特製のみそだしで煮込んだ自慢のぼたん鍋を一緒に味わえる。季節の前菜3種、料理のしめとなる「ぼたん丼」、デザートなどもつき、1人1万9800円。 担当者は「部位にもよるが熊肉は赤身にたくさん脂身がついており、とろけるような甘さが特徴」と話している。近又TEL079・552・2191