『ドラクエ3』主人公の父「オルテガ」はなぜ「ひとり旅」をしていた? ナゾに包まれた人物像
オルテガが世界を救う可能性もあったかもしれない
レトロゲームのなかでも特に人気の高い『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、『ドラクエ3』)には、大きな謎が残されています。それは主人公の父「オルテガ」の存在です。 【画像】えっ、「ぱふぱふ」に衝撃事実!? これが『ドラクエ11』で描かれたムフフ展開です(9枚) オルテガは、主人公が幼い頃、世界を救うための旅に出かけたものの、志半ばで倒れてしまいます。大魔王の城でまさしく精根尽き果て、最終的に主人公と遭遇することは叶うものの、悲しい別れとなってしまいました。 ストーリーだけを見れば「世界を救えなかった父」となるわけですが、よくよく考えてみると彼には謎がたくさん残されています。 最初の謎は、「オルテガのもうひとつの名前」です。彼はムオルという村でなぜか「ポカパマズ」と呼ばれています。 なぜ別の名前で呼ばれているのでしょうか。オルテガはなんらかの理由があって偽名を使っていたのか、あるいはここだけのあだ名の可能性もあります。いずれにせよ、明確な理由はゲーム中では明かされません。 手がかりとなる事実は、村の人びととかなり親しくなっていること。ある程度の期間、村に滞在し村人と交流していたのかもしれませんが、それもかなり謎です。ここはジパングの北西に位置する辺鄙(へんぴ)な村で、特に留まる理由が見当たらないからです。 リメイク版では、ムオルで「はがねのはりせん」を買える店があるため、もしかするとそれが目当てだった可能性が……? 次なる謎は「カギ」です。「まほうのカギ」といった重要アイテムは主人公が手に入れているため、オルテガはカギなしに冒険を進めています。しかし、まほうのカギがなくてはロマリアの関所を越えることもできず、冒険は困難を極めます。 これに関しては、オルテガが「アバカム」を覚えたのではないか、と考えられます。ベホマやバギクロスの印象が強いオルテガですが、実はアバカムのような繊細そうな呪文も使えたのかも? ファミリーコンピュータ版のオルテガはカンダタの色違いで、覆面をかぶって斧を持っている半裸男でした。そのやや粗暴なビジュアルからはアバカムを覚えているとはちょっと考えにくいですが……。