「優勝慣れ」でたるんだチームを一掃 12球団最年少43歳、オリックス岸田護監督の野望
17日から秋季練習が始まり、選手にもメッセージを送った。その後は宮崎に飛び、20日には若手が主体の秋季教育リーグで監督としてベンチに入り初めて指揮を執った。1軍監督がここで采配を振るうのは珍しいことだが、経験のない自分を鑑み、若手とともに自身が経験を積むことを最優先させた形だ。自身が強調した「気持ち」を率先して表した行動ともいえるだろう。
現状では12球団最年少となる43歳の青年指揮官。19年間過ごし「本当に恩のある球団」とオリックス愛は人一倍だが、3連覇中は2軍担当だったため、現場での優勝経験もまだない。19年の引退セレモニーでは「これからオリックスは強くなります。長い長いトンネルを抜けようとしている」と語り、実際に黄金期に入った。そして今のチームは「すでに強いチーム」という。まずは熱い気持ちをチームに伝播(でんぱ)させていき、自身にとっても悲願の優勝を目指していく。(大石豊佳)