「人としてけがの功名になれば」左膝手術で全治約1年 ランニングを再開したJ1アビスパ福岡・奈良竜樹が挑む未知のリハビリ
左膝靱帯(じんたい)の手術で長期離脱しているJ1アビスパ福岡の奈良竜樹(31)が19日、雁の巣球技場で報道陣に公開した練習で、ランニングを再開したことを明かした。 ■術後初めてランニング姿を公開した奈良竜樹【写真】 この日はゆっくりとしたペースながら約15分走り「こうやって少しずつできているところがうれしい」とかみしめた。 ランニングは先週再開。チームの全体練習が始まる前に走っていたというが、この日は練習中と重なった。「みんなと同じ空間で体を動かせるのは、やっぱいいな、と。一人で走るより、いろんなコミュニケーションが取れるし、刺激にもなる」と実感した。 鹿島から加入して4年目になる主将の奈良は左膝の痛みをこらえながら今季も11試合に出場。6月21日に左膝複合靱帯再建術(後十字靱帯再建術および内側側副靱帯再建術)を受け、全治10~12カ月と診断された。手術から間もなく5カ月。2016年に左すねを2度骨折し、19年には左膝の内側側副靱帯損傷と内側半月板損傷の重傷を負ったが「一番長いリハビリでも4カ月。それ以上のリハビリは今までない」と未知のゾーンに突入する。それでも「未知と言えば未知ですけど、新たな人生の1ページとして刻まれていくのかなと。その間に自分でやれることを見つけ、やろうというふうにアクションを起こせた。選手としてはけがの功名にはなっていないけど、人としてはけがの功名になればいいなと思うし、していかなきゃ」と前を向いた。
西日本新聞社