土屋太鳳×佐久間大介×金子ノブアキで贈る映画『マッチング』。内田英治監督が作品を解説
マッチングアプリが引き起こす恐怖をオリジナルストーリーで描いたサスペンス・スリラー映画『マッチング』。原作・脚本・監督を務めた内田英治監督に、作品を作る上でこだわったことや見どころを教えてもらいました。恋愛に奥手なウエディングプランナー・唯島輪花を演じた主演の土屋太鳳さんをはじめ、輪花のストーカー・永山吐夢役の佐久間大介くん、アプリ運営会社のプログラマー・影山 剛役の金子ノブアキさんの印象や魅力についてもたっぷり伺っています!
――本作は完全オリジナルストーリーで描かれる新感覚スリラー。題材にマッチングアプリを選んだ理由とは? “マッチングアプリを題材にしたスリラー”という構想は、5年くらい前に考えたもの。アプリを通じて知らない人同士が出会うわけですから、これはもう事件のにおいしかしません。とはいえ、ちょっとベタだなと思って、そのときは映画化するのを敬遠していたんです。ところが最近では、電車に乗っていても乗客が普通にマッチングアプリの話をしている。僕が若い頃は“出会い系”には怪しいイメージしかなかったけれど、今の世代では人前で話せるぐらい認知されているんですよね。その反面、事件が起こる可能性も増えるわけで、今扱う題材として非常におもしろいと思いました。 企画がスタートしてからマッチングアプリを実際に使っているユーザーの方に取材をしたのですが、その中にウエディングプランナーの方がいて。結婚式場で働いているのに出会いがないというのがおもしろくて、ウエディングプランナーの主人公が狂気のストーカーと出会うという設定にしました。ただ、僕はスリラー初挑戦だったので、脚本を書くのは苦労しましたね。過去と現在の設定が絡み合っていて、一カ所変更すると全体が変わってくるので、数学的な難しさがあるんです。特に後半は新事実が次々と出てきて、ストーリーも二転三転します。観客の方にも、思わぬ展開を楽しんでいただきたいですね。