2度目の起訴でもなお根強いトランプ支持…「本選で勝てない」ジレンマと「消去法」の大統領選
●バイデン氏身内にも刑事事件…高齢問題も重なり大統領選に漂う「消去法」ムード
一方で、共和党候補を迎え撃つバイデン大統領もぴりっとしない。6月には空軍士官学校の卒業式で、土嚢につまづいて転倒。別の集会では突然「女王陛下万歳」とイギリス人のようなコメントで演説を締めくくり、波紋を広げた。80歳という高齢への批判に格好の材料を与えた形となり、前述のトランプ氏の登場前に会場に流れた映像には、この2つの「最新映像」がしっかりと盛り込まれていた。 さらに20日にはバイデン大統領の次男のハンター氏が、故意に所得税を支払わなかった罪などを認めることで司法省と合意。こちらも共和党から「検察の決定に手心が加えられた」と批判され、マイナス材料になっている。 ある外交筋は、共和党・民主党どちらの関係者と話しても「バイデン氏とトランプ氏のどちらがより嫌いかという対決で、面白くない選挙だ」という愚痴を聞くと話す。 投票までおよそ1年4か月、大統領選は今のところ”消去法の選挙”の様相を呈している。