3月閉園の遊園地に沿線住民が巨大感謝状 新型コロナで休園中も職員「励みになります」
日ごろの技術を生かし、世界最大級のインクジェットプリンターで
「僕は42歳。岸和田市に住んでいるので、みさき公園は子どものころから通いました。今では小学生の子ども2人もお世話になってるんです」と山本さん。 自身が所属する同社のトラックプリント事業部「EIGHTLINE」に世界最大級のインクジェットプリンターがあり、それを使って大きな感謝状を作ろうと仲間たちに声をかけ、同年代の多くの仲間たちが快く制作代を寄付してくれた。 「みさき公園の思い出がある人たちの思いを何かで残せないかと思い考えました。僕らは、みさき公園にお世話になった『卒園生』。それで、こうした感謝状をつくることができて、うれしい」と山本さん。
職場の理解もあり縦3.6メートル、横5.4メートルの感謝状掲示
仕事の技術を生かし、世界最大級のプリンターで作った感謝状は縦3.6メートル、横5.4メートルというかなりの大きさに。南海本線にある同社のアトリエ(忠岡駅からなんば方面に約350メートル、山側)の壁面に展示した。 山本さんは「うちの原社長はノリのいい人で、ここに飾らせていただきました。あとはできれば、みさき公園の最後を子どもたちと過ごしたい。ウイルスの終息を祈るばかりです」と力強く話していた。
休園中も準備を進める職員ら「励みになります」
一方、この連絡を受け、同園の職員は「励みになります」「こんなにありがたい話はありません」と久々に笑顔をみせる。そして、同園へ向かう車中から撮影した巨大感謝状の写真をSNSにあげると、多くのユーザーからの励ましや共感の投稿が多くみられた。 同園の若い職員は「臨時休園後も、毎日のように、みさき公園への感謝の手紙をいただいてます。多くのお客さまに愛されている事を改めてひしひしと感じています」と話す。そして「新型コロナウイルスの収束を祈っています。私たちも、このまま閉園するのは寂しすぎるので」と本音を語ってくれた。 現在同園の職員は、感染対策に気をつけながら、日々、再開に向けての準備を進めている。たとえわずかな日でも、同園を愛する人たちを迎えて、たくさんの笑顔を見守ることができることを信じて。