<ラグビー>2年目サンウルブズは日本代表強化のために何がどう変わる?
今回は、準備期間が多く与えられる。言い訳はきかない。9月に日本代表新ヘッドコーチに着任したジョセフヘッドコーチも、日本協会にネーミングされた「チームジャパン2019総監督」として、この日の会見に出席。こう宣言した。 「代表とサンウルブズがきちんと連携するのが、選手にとってのベネフィットとなる」 ティアティアヘッドコーチは、怪我人続きだった前年度を受けての改善点、第一に求められるジョセフヘッドコーチとの連携について話した。 「昨年の経験で得られた教訓は数えきれませんが、やはりプランニング(年間強化計画や試合ごとの作戦立案)が大事。昨季のプランニングを振り返って、もっといいものにしていきたい。ハイレベルな舞台で我々がどんなプレーがしたいか、そのためにはどんな強化が必要か。そのことについて、ジョセフと私は同じ方向を見ないといけない。少しでも日本代表の選手、日本代表となりうる選手に経験を積ませる」 サイモン・ジョーンズ新ストレングス&コンディショニングコーチが、サンウルブズと日本代表を兼務すると決まったほか、サンウルブズのコーチングスタッフは明らかにされていない。採用される戦い方に関しても、現状では未定に近かろう(日本代表ではトニー・ブラウンアシスタントコーチが戦術を立案する見込み。前年度までのサンウルブズにおいては、田邉淳アシスタントコーチがゲームプランの大枠を提示していた)。 それでも、人間関係の悪くないジョセフヘッドコーチとティアティアヘッドコーチの二人三脚は上手く成立しそうだ。マーク・ハメット前ヘッドコーチの就任が12月頃に発表された前年度に比べれば、ある程度は足並みが揃っている。 これが、2年目のサンウルブズが日本代表のための組織として変貌した点だ。 もちろん、これで一安心できるほど現実は甘くない。 サンウルブズを代表強化に結び付けるには、サンウルブズに代表となりうるべき選手を適切に加入させなければならない。田邉アシスタントコーチは、連戦で怪我人が増えるシーズン終盤、2017年度に向けてこう提言していた。 「今年のサンウルブズにも当初、40名近いスコッドがいました。ただ、いまは2ケタ近いけが人がいる。では、もう40数名ではダメなんじゃないですか。(正規のスコッドのバックアップとなる)トレーニングスコッドを作り、そこに大学生をどれくらい入れるかまで、徹底して考えて、セレクションをして欲しい」 ところが現状の選手層は、渡瀬裕司CEO代理曰く「33名ほどに対してオファーは出しており、口頭で合意をいただいているのが14名ほど」。これが真実なら現状は厳しい。