同い年の藤井八冠を“カド番”に追い込む…叡王戦の挑戦者・伊藤匠七段の素顔「タイトル戦を経るたび強く」
名古屋で迎えた第3局は、伊藤七段は不利な後手番。藤井八冠に得意の角換わりでペースを握られますが、難解な中盤戦を乗り切り逆転へ。 その後、藤井八冠が何度も罠をしかけますが、冷静に対応します。そして伊藤七段が勝利。藤井八冠はタイトル戦で、初めて先にカド番に追い込まれました。
藤井八冠: 「まあカド番にはなってしまいましたが、やることは変わらないので、第4局もまた、しっかり準備して頑張りたいと思います」 伊藤七段: 「本局は課題が残る内容だったと思うので、しっかり振り返って臨みたいと思います」 伊藤七段の師匠・宮田八段は…。 宮田八段: 「(藤井八冠に)勝ったのが初めてでしたからね、2連勝というのはちょっとびっくりしましたけどもね。ちょっとずつ伊藤が藤井さんに近づいてきている感じだと思うんですけどもね。自分なりの中終盤という感じがしますね」 叡王の獲得まで、あと1勝。宮田八段に、勝った際のお祝いについて聞いてみました。
宮田八段: 「プレゼント、家宝にした方がいいような将棋盤もあるのですけれどもね、それは(渡す)可能性あります」 宮田八段の師匠の師匠、金易二郎(こん・やすじろう)名誉九段が揮毫した、貴重な将棋盤です。
宮田八段: 「将棋頑張るのは名声、お金が出てくるんじゃないんです、彼らは。本当に将棋好きなんですよね。ドキドキドキドキするだけです。『頑張れよな』と思っているだけ。この手が良い手悪い手なんて見ていないです。それよりも『やれよな』と思っているだけ」 伊藤七段のタイトル初獲得か藤井八冠がカド番をしのぐのか、運命の第4局は31日午前9時から始まります。