スズキ「スイフト」が英国で圧倒的支持を受ける理由 顧客満足度8度目の1位、信頼性ランキングも2位という揺るぎない実績
車体の軽さ
燃費のよさと車が長持ちしやすいことだけでも魅力だが、英自動車メディアの『カーワウ(Carwow)』は、「新型スズキ スイフトの五つの優れた特徴」という記事をリリースしている(2024年4月3日付)。 そこでまず挙げられていたのが「安さ」である。 1万8699ポンド(約359万円)からで、発光ダイオード(LED)ヘッドライト、リバースカメラ、ワイヤレスアップル・カープレイ、キーレスエントリー、さらにはアダプティブクルーズコントロールと標準装備が充実している。他の車ならもっとすることからコスパのよさが評価された。 次の特徴は948kgという「軽さ」。軽ければ、曲がりくねった道で車を運転するのが楽しくなるし、何より燃費がよくなる。 記事ではそのほかに ・ハイブリッド ・全輪駆動車の選択も可 ・7年保証 にも触れている。
スイフトの内装、デザインに議論
一方、自動車専門誌『オートエクスプレス』は、新型スイフトを 「コスパはいいが、インテリアが時代遅れ」 というタイトルでレビューを書いている(2024年3月22日付)。インテリアの何が問題なのか。 「材質の品質は、明らかにマツダや多くのライバルのスーパーミニと同じではない。ほぼすべての表面がプラスチックでできており、いくつかのタッチポイントは硬くて傷つきやすいプラスチック製だ」 報道記者のエリス・ハイド氏は、ソフトタッチの素材を求めていたようだ。 「旧型には様式化されたスピードメーターとタコメーターがあってアルファロメオをほうふつとさせていたが、それらは廃止され、味気のないものに変わってしまった」 「先代よりも大きなタッチスクリーンが搭載されているが、そのセットアップは分厚い装飾などのせいですでに時代遅れ」 と、ダッシュボードまわりのデザインが評価されなかった。記事では、内部のサイズ感についても言及している。 「前の座席には、身長が6ft(約183cm)近い人が前に座ると足元空間は限られる」 「265Lのトランクで十分な人もいるだろうが、ライバル車ではもっと多くを収納できる」 この記事では非常に詳細にさまざまなポイントをレビューしていたので、その分よい指摘も悪い指摘もそれなりに出ていた。 しかし、スズキ・スイフトの評価が高いのは、以前から日本車について世界中でいわれているように、「コスパがよくて、燃費がよくて、簡単に壊れない」からだ。 英国では日本車が外国車になる。 「価格が高くても(コスパでなく)品質がいいから」 といって日本車のオーナーであることを誇らしく思っている人に筆者は何人か会ったことがある。これからも信頼性の高い日本車をつくりつづけてほしいものである。
鳴海汐(国際比較ライター)