生産者とマッチング調整

小麦の種まきをする山谷さん（右）ら学生（北海道京極町で）

　北海道大学の農業系サークルなど8団体は、農業体験をしたい学生と受け入れたい生産者をマッチングする「一次産業学生連盟」を立ち上げた。農業に興味はあっても受け入れ可能な体験を見つけられない学生は多いため、機会を提供する。各自治体とも連携。農村の活性化や農家の労働力不足対策につなげる。 　同連盟は、「北海道で1次産業を盛り上げる大きな波を起こしていきたい」という医学部5年生の山谷昂大さん（24）の呼びかけで、2023年12月に発足した。従来、連盟を構成する酪農や畑作の各サークルは、個別に農業体験を実施。その調整を、連盟が一本化した。各サークルに属さない学生も体験を受けられるようになり、留学生なども含めて道農業と接点を持てるようになった。 　8月下旬の月形町での農作業には、サークル外の学生が参加。北大サイクリングクラブに所属する小澤早葉さん（22）は「切り花農家で農業を体験し、新鮮で面白かった。経営の裏話なども聞けて楽しかった」と話した。 　9月上旬には山谷さんらが約1週間かけ、京極町で小麦の間作やジャガイモの後拾い、ニンジンの収穫作業に加わった。山谷さんは「酪農ヘルパーは経験しているが、農機でニンジン収穫を手伝い、速さと正確性が求められ大変だった」と、体験の幅広さを語った。 　連盟は今後、道の支援を受けて、道内全179市町村と連携協定を結びたい考えだ。