川崎F苦戦は脇坂、家長らの「暗記プレー」とベースの「さび」、風間八宏と「クラブの決断」さすがの鹿島戦【J1「まさかの前半戦」と「マジかの後半戦」大激論】(2)
2024年のJ1リーグが、折り返し地点にたどり着こうとしている。20チームで臨んだ前半戦は、良い意味でも悪い意味でもサプライズがあった。また、後半戦の展望につながる新たな材料も見つかった。前半戦をいかに消化し、後半戦に昇華させていくのか、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。 ■【映像】「さすが川崎」というプレーも【川崎フロンターレ×名古屋グランパス】激闘ハイライト
■再開初戦4日後「期待外れクラブ」対決
――横浜F・マリノスは消化していない2試合をものにしていたと仮定すると、現在5位から7位のチームが持つ勝点26に並びます。 後藤「そのあたりはダンゴ状態だから、勝点6もあれば、順位はバンと跳ね上がっちゃう」 大住「得失点差に開きはあるけど、勝点だけなら5位のサンフレッチェ広島に並ぶんだもんね」 後藤「FC町田ゼルビアとのJリーグ再開初戦の4日後には、その広島との直接対決があるよ。今シーズン前半戦の期待外れクラブ対決、かな」 大住「一番期待外れだったチームは、川崎フロンターレじゃないの?」 後藤「川崎は期待外れというか、予想通りというか。良くなることを期待していたけれど、最悪の場合は、こんな感じになっちゃうかなと思っていた」 ――有力選手の海外移籍など、ここ数年で選手が入れ替わっていますし。 大住「それもそうなんだけど、J1全体に川崎のサッカーに対する免疫ができた、という感じがする。マルシーニョが走るぞとか、脇坂泰斗のパスやスペースに入っていく動き、家長昭博があの位置でじっくりボールを持って相手をいなすとか、対戦相手が全員暗記しているようなプレーばかりなんだよね。相手チームにとっては、もちろん怖いけど、予想している怖さだから、それほど破壊的ではない。鬼木達監督は、自分たちのサッカーを推し進めていくことが上昇する道だと強調するんだけど、少し変化をつけることが必要じゃないかと思う。たとえば、家長をトップ下にするとか、マルシーニョを右ウィングにしてみるとか、何かを変えて相手の予想がつかないことをやっていかないと」
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