ロシアの狙いを専門家喝破「常態化狙っている」北海道沖領空侵犯 鈴木知事怒り…官房長官に要請
STVニュース北海道
礼文島北方の日本の領海上空で2024年9月23日午後、ロシア軍の哨戒機1機が3回にわたり領空を侵犯しました。 これを受けて24日、鈴木知事は林官房長官に対し、緊急要請を行いました。 (林官房長官)「このような領空侵犯は、我が国の主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすものであり、全く受け入れられるものではない」 ロシア軍の哨戒機「ILー38」。 防衛省などによりますと、23日午後1時台から3時台にかけて、礼文島北方の日本の領海上空で3回にわたり領空を侵犯しました。 稚内では市民から不安の声が聞かれました。 (稚内市民)「怖いですよね、稚内にまで来たらと思うと」 (稚内市民)「怖いなっていう部分では、やめてほしいところではあります」 これはロシア軍機が通ったルートです。 日本領空に近づくと、ジグザグ飛行や旋回飛行を続け、3回にわたって領空を侵犯しました。 これに対し、自衛隊は戦闘機を緊急発進させ「フレア」による警告を初めて実施しました。 「フレア」とは強い光や熱を放つ装置で、武器には該当しないものの、無線よりも強い警告の意思を伝える時に使用されます。 ロシア軍機の侵入の狙いについて、専門家はこう指摘します。 (青山学院大学 袴田茂樹名誉教授)「8月の末には九州の近くで中国の軍用機が日本の領空侵犯しておりまして、それらと(今回は)無関係ではないと思っています。中国もロシアも様々な形で行うことによって、日本が鈍感になるというか。日常化・常態化を狙っているのではないかと思います」 鈴木直道知事は24日、道民の安全を脅かすものであり、断じて容認することはできないとして、林官房長官に対し、緊急要請を行いました。 「ロシア政府に対し、再発防止を求める毅然とした外交交渉を推進すること」などを求めています。