小籔千豊が「コヤソニ」を続ける意味、大人たちに否定された過去「見とけよお前ら、という気持ちで」
■ 千鳥のノブが「ずっと出たいんですけど」って(小籔)
お笑い芸人・小籔千豊が主宰をつとめる、音楽とお笑いを融合させたフェス『KOYABU SONIC 2024』が9月14日から16日まで、「インテックス大阪」(大阪市住之江)で開催される。 【写真】3日間の出演者一覧 2008年にスタートし、今や大阪を代表するフェスへと成長。2023年からは世界的な人気ゲーム『フォートナイト』のエリアを新設するなど、進化し続けている。今回はそんな『コヤソニ』をおこなう原動力などについて、小籔に話を訊いた。(取材・文/田辺ユウキ) ──5月におこなわれた『KOYABU SONIC 2024』の記者会見で、小籔さんが「こんな調子にのったイベントをいつまでやんのかなという不安もある」とおっしゃっていたのが印象的でした。 『コヤソニ』の最初のころは、レイザーラモンと組んでいた下ネタラップグループ「ビッグポルノ」を大きくするために、吉本の社員さんらにも「すんません、これを流行らせたいんでお願いします」というモチベーションでやっていました。ビッグポルノ解散後は、座長をやっていた「吉本新喜劇」を知ってもらうためにやっていたけど、それも退いてからは「自分にとって『コヤソニ』をやる意味はなんなのか」と考えることがあって。 あと、たとえば出演する芸人も、『コヤソニ』のステージが終わったらすぐ飛び出して、劇場公演へ行ったりせなあかんし。吉本の社員さん含め、みんな『コヤソニ』があるから仕事量も増えてしまい、「迷惑をかけてるんちゃうかな」と思うんですよね。 ──でも、例えば笑い飯さんなんかは毎年出演していますし、ある意味『コヤソニ』を1年のスケジュールの中心のひとつとして捉えていらっしゃるように思えます。 いえいえ、笑い飯は義理堅くて仲間思いやから、きっと「小籔が言うなら」ってことですよ。中川家さんかって、「小籔が直で言ってくるからな」ということやろうし。千鳥とか売れっ子たちについては「忙しいから出てもらうのも悪い」となって、2023年はオファーしなかったんです。そうしたらノブが「僕らってもう『コヤソニ』に出れないんですか? ずっと出たいんですけど」と言ってくれて。大悟とは話してなかったけど、ノブがそう言うなら出てもらおうかってなって(笑)。 ──そんなエピソードがあったんですね! で、千鳥がそう言ってくれるなら、かまいたち、ダイアンも、もろとも出てもらおうかとなったんです。でも基本的には「みんな、出たいなんて思ってないやろ」という風に考えておかんと、こっちの都合のええ感情でオファーをするのは厚かましすぎる。だから昔から知っている人であっても、後輩であっても「今年出演してほしいです」ということを相手にちゃんと伝えましょうと、会議のときも話をしていますね。