ついにニュルブルクリンクで夢の“6分30秒”切り! 地上最速の量産ハイパーカー「ワン」ってどんなクルマ?
トータル1063馬力のハイパーカー 価格は1台4億円!?
メルセデスAMGは2024年10月2日、ハイパーカー「Mercedes-AMG ONE(メルセデスAMG ワン)」がドイツ・ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)」において、6分29秒090という量産車最速のタイムを出したと発表しました。 【画像】最高速は352キロ! これが“世界一速いクルマ”です。写真で見る(44枚)
タイムアタックにチャレンジしたのは、DTMドライバーでもあるメルセデスAMGのブランドアンバサダー、マロ・エンゲル選手。 20.832kmのニュルブルクリンク北コースは、2022年10月にエンゲル選手とAMGワンという同じ組み合わせにより達成した「6分35秒183」という最速の公式記録が存在していますが、今回は自らの持つタイムに挑戦しました。 2024年9月23日19時56分、3周目のラップで新記録を達成したといいます。気温は15度、アスファルト路面は20度という温度という理想的なコンディションは、完璧なグリップを提供しました。 その結果、自らが持つ従来の記録を5秒以上更新、6分30秒という魔法の数字を破った初のロードカーとなりました。 メルセデスAMG GmbH取締役会会長ミヒャエル・シーベ氏は「我々は2年間、AMGワンでニュルの公道走行車記録を保持していましたが、AMGは常に可能性の限界を最大限に押し広げ、さらに少し押し広げたいと考えています。AMGワンで何が可能であるかを再び証明することができたのです。チーム全員の努力と献身が報われました」とコメントしています。 ※ ※ ※ ニュル公式記録を更新したAMGワンとは、どんなクルマなのでしょうか。 メルセデスAMG「ワン」は、2017年のIAA(フランクフルト・モーターショー)でコンセプトモデル「メルセデスAMG プロジェクト ワン(Mercedes-AMG Project One)」として世界初公開された、メルセデス初となるハイパーカーです。同年10月には、第45回東京モーターショーにも出展されています。 メルセデスAMGの最新F1技術を投入。エンジンはF1マシンゆずりの1.6リッターV型6気筒ターボを搭載。1万1000rpmまで回る高回転型エンジンは最高出力574馬力以上を発生。 さらにフロントに2基、リアに2基と計4基のモーターを搭載し、4輪を駆動します。モーター出力と合わせると、ワンのシステム全体の最高出力は782kW(1063馬力)にも達します。フロントモーターは左右それぞれに駆動力を配分することで、高いコーナリング性能を誇るといいます。組み合わされるトランスミッションは7速AMTです。 ボディサイズは全長4756mm×全幅2010mm×全高1261mm、ホイールベースは2720mmで、車両重量は1695kgと軽量です。 これにより、最高速度は352km/h、0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速は7.0秒という驚異的なパフォーマンスを発揮します。 さらに800Vという高電圧の「EQ Power+」システムを搭載するプラグインハイブリッド(PHEV)で、電気のみで18.1km走行することが可能です。 メルセデスAMGワンの車両価格は272万ドル(約4億円)で、生産台数は限定275台。すでに完売しています。2023年1月に納車が開始されました。
VAGUE編集部