和歌山県の岸本知事「JR西日本と県は運命共同体」赤字の紀勢線乗客増で連携強化へ
JR西日本がこのほど2023年度までの赤字路線を発表し、このうち和歌山県を走る紀勢線の白浜・新宮間の赤字額が29億円にのぼっていることについて、和歌山県の岸本周平知事は11月5日の定例記者会見で「言い争っていても仕方が無い。JRは特急くろしお号の利用促進活動を展開し、県と沿線市町村も乗客増への施策に取り組んでいる。我々は“運命共同体”として協力したい」と所見を述べました。 JR西日本では、県などが取り組んでいる世界遺産を核とした観光キャンペーン「聖地リゾート!和歌山」に協力していますが、秋からは特急くろしお号での紀南地方への旅行客を増やそうと、利用者にポイントが還元されるキャンペーンを展開しています。一方、県や紀勢線の沿線自治体などでつくる協議会も、赤字路線の白浜・新宮間の利用者を増やそうとそれぞれが連携した取り組みを企画しています。 岸本知事は「JR西日本全体の赤字額は新型コロナ禍が明けて減少しているし、県と連携したキャンペーンにも力を入れている。県とJR西日本は“運命共同体”として、これからも利用者を増やすよう協力していく。12月補正予算か新年度予算で関連の事業費を計上したい」と述べ、少なくとも、新型コロナ禍前の水準まで利用者を回復させる目標を掲げました。