ジェルキャンドルの出来に笑顔 ガラス未来館の制作体験盛況【山陽小野田】
山陽小野田市のきららガラス未来館が子どもたちでにぎわっている。ジェルキャンドルなどの制作体験に歓声を上げ、出来上がったカラフルで透明感のある作品を前に、どの顔も満足げ。作品には夏休みの思い出が詰まっている。 同館は6メニューのガラス体験を用意しており、特に夏休み期間中は多くの子どもたちが連日足を運び、ガラス文化に触れている。 体験を後押しするのは、県央部の7市町(宇部、山陽小野田、山口、萩、防府、美祢市と島根県津和野町)で組織する山口ゆめ回廊推進協議会が圏域の中学生以下に限定発行しているキッズサマーパス。夏休み期間中に7市町、17カ所の文化施設などでクーポンを提示すると、入館料や体験料が無料か半額になる。 山陽小野田市内では同館が唯一の対象施設。吹きガラスを除くガラスアクセサリー作り、万華鏡作りなど五つの制作体験が半額となる。最も人気のあるエナメル絵付けの場合、1480円が740円で体験できる。 赤崎地域交流センターが同館で開いた夏休み子ども教室では、小学生8人がジェルキャンドルを作った。耐熱カップに赤や青、黄色の砂を重ねていき、その上にガラス細工のキャラクターや飾りを配置した。 スタッフからの「砂を入れるときはカップを回しながら投入すると均等に広がるよ」などとアドバイスを受けながら制作。ろうそくの芯を中央に差し、最後にジェル状のろうを注いでオリジナルのキャンドルを完成させた。
米彌遥仁君(赤崎小4年)の作品は、カップの中に青い海が広がり砂浜ではかわいい猫が潮風に吹かれている。「大好きなきららビーチの風景をイメージした」と狙いを話した。 防府市の末武茉桜さん(右田小1年)は妹の依莉ちゃん(多々良幼稚園年中)、母親と共に以前から気になっていた同館を初めて訪れ、ガラス皿のエナメル絵付けに挑戦。茉桜さんは黄色いクマ、依莉ちゃんは赤いイルカを描き「きれいにできた」とにっこり。作品は自分の部屋に飾るという。 同館スタッフの川田絢子さんは「ガラス文化に触れる体験を通して、ものづくりの楽しさを味わってくれればうれしい」と盛況ぶりに目を細める。 山口ゆめ回廊推進協の事務局を務める山口観光コンベンション協会の藤井昌子主任は「子どもたちに地域の魅力を知ってもらい、周遊促進を図ろうというのが事業の目的。毎年、好評で特にきららガラス未来館の利用者は多い」と手応えを話した。