福島芝2000m攻略のカギは4角位置、“マクリ”も有効 騎手別、産駒別データなど東大HCが検証
夏競馬の味方・西村淳也騎手
<福島芝2000m・過去5年の産駒別成績> ハーツクライ【9-7-10-76】勝率8.8%/連対率15.7%/複勝率25.5%/単回率69%/複回率76% ゴールドシップ【8-6-1-66】勝率9.9%/連対率17.3%/複勝率18.5%/単回率69%/複回率51% キズナ【8-4-7-28】勝率17.0%/連対率25.5%/複勝率40.4%/単回率230%/複回率130% 産駒別成績では、9勝でハーツクライ産駒がトップ。距離短縮のローテーションに該当した馬が好成績で【4-1-2-15】複勝率31.8%、複回収率117%を記録。また、上級条件よりは下級条件で活躍する傾向にある。たとえば未勝利戦では【2-1-2-12】勝率11.8%、複勝率29.4%、単回収率156%、複回収率97%をマークしている。 2位は8勝でゴールドシップ。こちらも下級条件での活躍が目立ち、未勝利戦では【6-3-1-28】勝率15.8%、単回収率123%で、勝ち星の大半がここから。また、8勝のうち6勝が先行してのものだった。豊富なスタミナを生かして前から粘りこむのが同産駒の勝ちパターンのようだ。 3位は同じく8勝でキズナ。単回収率230%、複回収率130%と、このコースでは妙味たっぷり。見かけたら必ず買い目に入れておきたい。3歳馬が特注で【5-3-5-10】複勝率56.5%と大活躍。単回収率412%、複回収率217%と、妙味の面でも非常に優秀だ。 今週末の七夕賞では、ボーンディスウェイがハーツクライ産駒に該当する。キングズパレスやアラタなどが該当するキングカメハメハ産駒は【1-6-7-19】で複勝率42.4%、複回収率110%と勝ちきれないものの優秀。レッドラディエンスやノースザワールドなどが該当するディープインパクト産駒は【5-5-3-63】複勝率17.1%、複回収率43%となっている。他では、リフレーミングが該当するキングヘイロー産駒が【2-0-0-3】単回収率262%とプラス域にある。 <福島芝2000m・過去5年の騎手別成績> 丹内祐次【7-2-5-40】勝率13.0%/連対率16.7%/複勝率25.9%/単回率59%/複回率59% 丸山元気【6-5-3-43】勝率10.5%/連対率19.3%/複勝率24.6%/単回率35%/複回率57% 西村淳也【5-6-2-31】勝率11.4%/連対率25.0%/複勝率29.5%/単回率176%/複回率84% 最後に騎手別成績を確認していく。トップは丹内祐次騎手で、前走差しに回った馬が【3-1-3-7】勝率21.4%、単回収率131%と好成績。差し→先行の脚質転換には要注意だ。また、ゴールドシップ産駒との相性が良く【3-1-0-8】勝率25.0%、単回収率149%となっている。 2位は丸山元気騎手。先行した場合は【5-0-0-5】勝率50.0%、単回収率149%。前目のポジションを取りやすい、前走逃げた馬や距離延長ローテに該当する馬が狙い目となる。前者は【1-1-0-3】で複勝率40.0%、複回収率108%、後者が【2-3-1-12】複勝率33.3%、複回収率112%とそれぞれ黒字収支だ。 3位は西村淳也騎手。単回収率は176%とベタ買いしてもいい。夏競馬の頼れる味方だ。5勝全てが1勝クラスで成績は【5-3-1-13】勝率22.7%、単回収率は353%と、この条件には非常に強い。 今週末の七夕賞では丸山元気騎手がグレンガリーに騎乗を予定している。そのほかでは、キングズパレスに騎乗予定の松岡正海騎手は【2-1-1-16】単回収率148%、レッドラディエンスに騎乗予定の戸崎圭太騎手は【5-5-3-19】同67%、ボーンディスウェイに騎乗予定の木幡巧也騎手は【0-1-1-22】で勝ち星なし、複回収率は76%、カレンルシェルブルに騎乗予定の田辺裕信騎手は【5-3-1-14】単回収率117%となっている。 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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