ウエルター級最強挑戦者決定戦はシーサー皆川が逆転8回TKO勝ち Sウエルター級は豊嶋亮太が挑戦権
プロボクシング日本ウエルター級最強挑戦者決定戦が21日、東京・後楽園ホールで行われ、同級3位のシーサー皆川(32=平仲)が同級2位の湯場海樹(25=YUVAX)に8回1分45秒TKOで勝利。同級王者セムジュ・デビッド(中日)への挑戦権を手にした。 ポイントはやや劣勢だったシーサーだが、最終8回に強烈な左でダウンを奪うと、再開後もロープ際でのラッシュから左ストレートを浴びせ相手をリングに沈めた。23年12月の同級タイトルマッチで王者だった坂井祥紀(横浜光)に敗れてから連敗を喫していたが、3戦ぶりの白星を挙げ「7回の左ボディーが効いたのが分かったのでいける、と思った。連敗していて何をやっても自信がなかった。ただ最後のラウンドで倒せたことは自信になった」と涙を浮かべた。 この試合に向けては朝5時に起床し約15キロの走り込みを週6日欠かさず行った。日大時代は国体優勝も経験した元トップアマ。一般企業に就職後21年に29歳でプロデビューし、現在は夫人の故郷・沖縄県を拠点に活動する遅咲きボクサーは「湯場選手から熱い魂をもらった。彼の分まで頑張りたい」と次戦を見据え、同級王者デビッド(中日)戦へ「日本国民が応援してくれると思う。応援を力に変えて頑張りたい」と意気込んだ。 日本スーパーウエルター級最強挑戦者決定戦は前日本ウエルター級王者で日本スーパーウエルター級2位の豊嶋亮太(28=帝拳)が、元キックボクサーで同級1位の左右田泰臣(36=EBISUEBISU K’s BOX)にフルマークの判定勝ちを収めた。 5月に坂井祥紀(横浜光)を下し、日本ウエルター級王座を獲得した豊嶋は6月に同王座を返上。転級初戦となったこの日は、多彩な攻めで主導権を渡さず。22年6月のボクシングデビューから7勝(4KO)1分けと無敗のベテランに初めて黒星を付け、現王者の出田裕一(40=三迫)への挑戦権を得た。